(株)日清製粉グループ本社及び日清エンジニアリング(株)が、社会貢献の一環として支援している粉体工学情報センター(理事長 渡邊陽寛)は、粉体工学分野における独創的研究、新規性研究の創出奨励を目的として制定した『粉体工学情報センター学術奨励賞』(通称:IP奨励賞)の本年度受賞者に、松山 達氏を選出しました。
【第19回(2007年度)受賞者】
受賞者 | 松山 達(まつやま たつし)教授(創価大学工学部環境共生工学科) |
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受賞理由 | 乾式粉体微粒子の運動は静電気の影響を受け、逆にその制御に静電気力を利用できる場合も多く、帯電微粒子の制御技術はますます重要性を増しています。受賞者は、精密な衝突帯電実験により微粒子接触帯電量の正確な測定を行い、帯電理論の分野では著名な「電荷緩和理論」と呼ばれる粒子接触帯電理論を提案しました。粉体の帯電現象は極めて複雑であるが、本理論により帯電量の予測を可能にし、粒子接触帯電現象の基礎的理解を大いに進めています。さらに粉体粒子の静電付着力,微粒子の構造化に重要である数珠球形成力の計算法、静電微粒化など、静電気が関係する粉体現象の基礎から応用にわたる広範な研究を展開して多くの成果を挙げています。微粒子帯電理論の確立は粉体工学における重要な課題であり、帯電現象の基礎的解明には、帯電現象の実際を深く理解し,電子あるいはイオンレベルの微視的立場からの追求が必要です。受賞者はそれが可能な世界的にも数少ない研究者の一人であり、この分野の世界を牽引する研究者として活躍するものと期待できます。 |
表彰日 | 平成19年8月29日(粉体工学情報センター設立記念日) 表彰式は平成19年10月17日 粉体工学会 秋季研究発表会で行います。 |
※学術奨励賞とは | |
「粉体工学情報センター 学術奨励賞」(通称:IP奨励賞)とは、粉体工学分野における独創的研究、新規性研究の創出を目的とし、1989年(平成元年)に制定されました。同分野における学術の研究発展に著しく寄与している若手(45歳以下)の研究者の中から、毎年2名以下を選定し、表彰しています。受賞者には賞状、及び副賞として100万円と記念メダルが贈呈されます。 |
※選考方法 | 粉体工学会、日本エアロゾル学会、(社)日本粉体工業技術協会それぞれの会長、副会長、理事からの推薦をもとにIP奨励賞選考委員会が被推薦候補者の専門分野を勘案し、15名の審査委員を選出し、この審査委員の投票により受賞者を決定いたしました。 |
【粉体工学情報センターの概要】
■名称: | 粉体工学情報センター (英語名)The
Information Center of Particle Technology,Japan 理事長 渡邊陽寛((株)日清製粉グループ本社顧問、日清エンジニアリング(株)代表取締役社長) |
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■所在地: | 東京都中央区日本橋小網町14-1 住生日本橋小網町ビル5 TEL: 03-5614-7157 |
■事業内容: | 粉体関連学会への学術支援 (http://www.iijnet.or.jp/icpt/)
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この件に関する報道関係者の方々のお問い合わせ先
粉体工学情報センター 事務局 吉村 育生 電話:03-5614-7157