| 受賞理由 |
乾式粉体微粒子の運動は静電気の影響を受け、逆にその制御に静電気力を利用できる場合も多く、帯電微粒子の制御技術はますます重要性を増しています。受賞者は、精密な衝突帯電実験により微粒子接触帯電量の正確な測定を行い、帯電理論の分野では著名な「電荷緩和理論」と呼ばれる粒子接触帯電理論を提案しました。粉体の帯電現象は極めて複雑であるが、本理論により帯電量の予測を可能にし、粒子接触帯電現象の基礎的理解を大いに進めています。さらに粉体粒子の静電付着力,微粒子の構造化に重要である数珠球形成力の計算法、静電微粒化など、静電気が関係する粉体現象の基礎から応用にわたる広範な研究を展開して多くの成果を挙げています。微粒子帯電理論の確立は粉体工学における重要な課題であり、帯電現象の基礎的解明には、帯電現象の実際を深く理解し,電子あるいはイオンレベルの微視的立場からの追求が必要です。受賞者はそれが可能な世界的にも数少ない研究者の一人であり、この分野の世界を牽引する研究者として活躍するものと期待できます。 |