シェフが教える「とっておきの南イタリア」

日本でも数少ない、ナポリピッツァ協会認定の店「パルテノペ」をプロデュースした渡辺総料理長が、
南イタリアの魅力について、さまざま切り口で紹介するページです。



1.ピッツァとの出会い
イタリアに渡り、ローマで初めてピッツァを食べましたが、特においしいとは思いませんでした。当時は、料理人として最高のイタリア料理を目指していたので、ピッツァなんて眼中になかった。日本料理でいえば、高級割烹の板前さんが、もんじゃ焼きを修業したりしないでしょ(笑)。

しかし、妻エリアーナと出合い結婚したことで、大きな変化が訪れました。妻のリクエストで毎週ピッツェリアに行くことになったのです。
ナポリはピッツァがとても大きいので、最初は1枚食べ切れなかったのに、食べこんでいくうちに、ナポリピッツァのおいしさに魅了され、ついには1枚平らげ、さらにもう1枚を妻と半分ずつ分け合うまでに!ナポリピッツァは独特のふっくらとした生地で、もっちりした食感が本当においしい。

日本におけるピッツァは、アメリカ経由で入ってきたもので、パーティのオードブル的な役割が一般的でしたから、真のナポリピッツァのおいしさを日本に伝えようと思ったのです。妻と出会わなければ、ナポリピッツァの伝道師にはなっていなかったでしょうね(笑)。

2.「パルテノペ」の窯
ナポリピッツァ協会は、材料は小麦粉、酵母、塩、水のみを使い、生地は手だけを使ってのばし、薪を使った窯の床面に直焼きしたものだけを真のナポリピッツァとみなしています。さらに、窯内の温度を400℃に保つことも定めています。

「パルテノペ」ではナポリピッツァ協会が認めた手法で作られた窯を輸入して使っています。ベスビオス火山の火山灰とソレントの砂を使い、ナポリの伝統的製法によって作られた窯は、3〜4トンもの重さがあります。窯に火を入れるときは急に高温にするのではなく、徐々に温度を上げ、ならしていきます。
3.銅製のオイルポット
これは、ナポリの伝統的なオイルポットです。
銅は錆びに強く、衛生的との理由から、昔から鍋などの調理器具に使われてきましたが、最近では、もっぱらステンレスのオイルポットが使われています。

ただ、ナポリのピッツェリアではいまでも、銅製を使っているところが多いですね。





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