渡辺: |
今回のテーマは、ずばり“たこ焼”。熊谷さんの専門分野です。
確か、たこ焼はその昔「ラジオ焼」と呼ばれていたんですよね? どうして「ラジオ焼」と呼ばれていたんでしたっけ? |
熊谷: |
昭和の初期ですけど、ちょうどその頃「ラジオ」が大ブームで、そのブームにあやかって「ラジオ焼」という名前が付けられたそうです。大阪人はそういう命名の仕方好きですから。
その頃はまだタコは入っていなかったんですね。それにタコが入って「たこ焼」と名付けられたのが昭和10年のことです。 |
渡辺: |
なるほど。それで熊谷さんは、なぜ「たこ焼」に興味を持たれたんですか? |
熊谷: |
私は西宮出身なんですけど、小さい頃は明石焼のことをたこ焼だと思っていたんですね。 |
| 渡辺: |
明石焼というのは兵庫県明石市の名物で、お出汁につけて食べるたこ焼のようなものですよね。 |
| 熊谷: |
そうです。家でたこ焼を焼くときもソースは使わずにお出汁で食べていたんですよ。だから、大阪の天神祭でソースを塗るたこ焼の存在を知ったときは本当に驚きました。ソースのにおいをプンプンさせた屋台がとても魅力的で、以来、屋台とか大阪の下町文化の虜になってしまいまして。それで大学の卒論のテーマにも「たこ焼」を選んだんです。 |
| 渡辺: |
その後「たこやき」という本を出版されて世間から“タコヤキスト”と呼ばれるようになり、現在では日本コナモン協会の会長としてご活躍されているわけですね。 |
| 熊谷: |
(笑)そうですね。今はコナモン協会会長として、幅広くコナモン料理全般に興味津々ですが、やはり自分の原点というと「たこ焼」ということになりますね。 |