特別対談
第3回(最終回) コナモンはおいしい!そして楽しい!
日本コナモン協会会長の熊谷真菜さんとパルテノペ総料理長の渡辺シェフが“コナモン=粉物”の魅力について語る対談シリーズ。最終回のテーマは、ずばり“コナモンの魅力”。コナモンのスペシャリストであるお二方が、コナモンの多彩な魅力について語ってくれました。
ナポリピッツァに出会ってからは、日本人にはこっちだなと考えが変わりました。日本にはそばもうどんもあるんだから、パスタへいく前にやっぱりピッツァでしょうと。

-----第1回「コナモンとは? そしてコナモン協会とは?」第2回「もっと暮らしに“たこ焼”を!」と連載してきた対談シリーズも最終回です。今回は、ずばり「コナモンの魅力!」というテーマでお話ください。
熊谷:
世界中にコナモンはいっぱいあるわけですけど、せっかく渡辺さんとお話するのだから、やはりパスタとピッツァからはじめましょうか。
渡辺:
そうですね。熊谷さんは日本コナモン協会の会長としてパスタとピッツァにはどんな印象をお持ちなんですか?
熊谷:
私はもともと“たこ焼とお好み焼の人”なわけですが、もちろんパスタもピッツァも大好きですよ。
以前はピッツァというとアメリカ経由の“ピザ”のイメージだったんですね。
それで、パスタの方がすごいんじゃないかと思ってました。マカロニがその昔は遺産相続のリストに載るほど貴重なものだったというような話もありますし。
でも1年ぐらい前にナポリピッツァに出会ってからは、日本人にはこっちだなと考えが変わりました。日本にはそばもうどんもあるんだから、パスタへいく前にやっぱりピッツァでしょうと。
ナポリピッツァを知るまでは、ピッツァ(ピザ)はクリスピーなものだとばかり思ってたんです。日本人はクリスピーなものも好きなんですけど、それだけだとちょっと飽きてしまうというか…。しかし、ナポリピッツァのジューシーでモチモチとした感じは、日本人がこれまで食べてきたものとぴったり合うと思うんです。
ピッツァに限らずイタリアの食文化は日本になじみやすいんじゃないでしょうか。フランス料理だとどうも敷居が高くて庶民的じゃないというか。
渡辺: 確かに日本にはフレンチよりもイタリアンの方が合いそうですね。
熊谷: 最近はフレンチでもちょっとくずしてイタリアン的になってきているお店がよくありますよね。やっぱりイタリアンは気質的に日本になじみやすいんですよ、なかでもナポリ! とくに大阪人はナポリ(=ナポリ人)に同感するところがあるんじゃないでしょうか。
渡辺: 人情味が厚いところですかね。
熊谷: 本音で生きているところというか…。
渡辺: まぁ、ナポリ人に限らずイタリア人は基本的に本音で生きているとは思いますけど、大阪人が標準語でしゃべると気持ちが伝わらないというのと同じようなところがナポリ人にもありますね。すごく方言が強いですし。
熊谷: ゼッポリーネ(※)を初めて見たとき、たこ焼に見えたんですね。そういう好みまで近いのかもしれないと、そのとき思いました。
 
日清 たこ焼粉 ※ゼッポリーネ
ピッツァ生地に海藻を入れて揚げたナポリの郷土料理。ふわふわっとした丸い形状がたこ焼に似ています。
「ゼッポリーネ」のレシピはこちら
日本人はちょっと頭で食べすぎなんじゃないかと思います。おいしいと思って食べることがいちばん大切。コナモンは実際おいしいので、体にも良いんです(笑)!

-----ヘルシーや健康といった視点からコナモンを考えると、いかがでしょうか?
渡辺: ちょっと前まで「コナモン=パンや麺類」を食べると太るんじゃないかと悪いもの扱いされたことがありましたね。今は、コナモンは食べてすぐにエネルギーになって体を動かしてくれるものとして逆に注目されています。もう悪いもの扱いするような人はいないでしょう。まぁ、なんでも食べ過ぎれば太るわけで…。
栄養的にもコナモンはいろいろな食材と組み合わせて食べるられるところがいいですよね。たとえば天ぷらは、まわりの衣の部分はコナモンですが、中身は魚であったり、野菜であったり、お肉であったり。
熊谷: お好み焼やピッツァにしてもさまざまな具材を選ぶことができ、栄養面でもすごくバランスが取れていますよね。
ただ、日本人はちょっと頭で食べすぎなんじゃないかと思うんですよ。
「これは体に良いから…」とか「これとこれを組み合わせなければ…」とか。
まわりにファーストフードが大好きでそればかり食べている人がいるんですが、だからといって健康を害しているかというとそうじゃないんですね。
要は、おいしいと思って食べることが大切なんだと思います。嫌いなものなのに無理して食べるというのはとても体に悪いような気がします。
その点、コナモンは実際おいしいですよね? だから体にも良い(笑)! たこ焼、お好み焼、焼きそば、パスタ、ピッツァ…どれもとても庶民的でおいしく楽しい料理なんです。
渡辺: そうですね。コナモンはおいしいし、何回食べても飽きないというのが特徴。パスタなどは具やソースを変えれば毎日でも全然OKです。
熊谷: それとコナモンの面白いところは、食べるまで味の想像がつかないというところ。
粉のブレンドや調理の微妙な違いで食感が大きく変わってくるので、ちょっとパリッとしていて中はモチモチとか…同じメニューでもお店によって食べるまでわからない。コナモンはそういうドキドキ感がすごくあるんですね。食べ慣れたものでも新しい発見があったりします。
水餃子だったら皮は厚めでいいので作りやすい。本場では水餃子が主流ですし、コナモン協会としては家族で手作りの水餃子のおいしさを知ってほしいと思っています。

-----家庭で楽しめるコナモンについてお話をお願いします。
渡辺: 家庭でコナモンというと、最近ではパスタがとても普及していると思いますが、たこ焼やお好み焼をもっともっと作ってみてほしいですね。
とくに関東ではそれほど一般家庭に浸透していないんじゃないかと思うので。
熊谷: 実は、お好み焼は関西よりも関東の方が早かったという説もあるんです。関東から神戸に紹介され、その後大阪でも普及したという説。それに、上州(群馬)ではうどんがちゃんと作れなければ一人前の嫁じゃないとまで言われるほどですから、関東の人も本当は絶対コナモン好きだと思いますよ。
そこで家庭で作りやすいコナモンといえば、やっぱりお好み焼でしょうね。大阪のお好み焼は粉と具材を混ぜるだけなのでテクニックはいらないんですよ。
それと、最近は餃子を手作りする家庭も多くなってきたと思います。ただ、皮はお店で買っていると思うので、ぜひ皮も手作りしてみてもらいたいですね。
渡辺: 餃子は皮が大切なんですよね。
熊谷: 水餃子だったら皮は厚めでいいので作りやすいんですよ。日本では餃子というと焼き餃子ですが、本場では水餃子が主流ですよね。だから手作りの水餃子のおいしさを皆さんに知ってほしいと思っています。
渡辺: 中の餡でおすすめなどはありますか?
熊谷: レシピはいろいろあると思いますが、お肉はミンチ肉を使わず、自分で切ってミンチ状にするとおいしいですね。豚肉だけでなく鶏肉も使ったり、オクラやなすなど旬の野菜もおすすめです。
餃子はお惣菜としてスーパーでも安く買えると思いますが、休日など時間があるときは、ぜひ家族みんなで手作りして楽しんでもらいたいです。
渡辺: 粉を練って生地をつくるところまでは親がやってあげて、餡を包むところは子どもと一緒にやってみたりすると、親子の良いコミュニケーションになるでしょうね。別に見映えのいい形に仕上がらなくたっていいわけですから。
熊谷: そう、コナモンって失敗はないんですよ。ちょっと変なものになってしまっても、それがまた話のネタになって楽しく食べられるんです。
渡辺: コナモンを通じた親子のコミュニケーション…。共働きや少子化が進む今の日本にはぴったりかもしれませんね。
熊谷: 「日曜日はコナモンの日!」とか「週末はコナモンしよう!」なんてキャッチフレーズで大々的にキャンペーンをやりたいですね(笑)。
特別対談「コナモンの魅力」インデックスへ戻る
熊谷真菜
日本コナモン協会会長
生活文化研究家、タコヤキスト
1961年 兵庫県西宮市生まれ。立命館大学の卒業論文でたこやきの調査を開始、93年、10年間に及ぶ調査をまとめた「たこやき」(リブロポート=現:講談社文庫)でデビュー。2003年5月7日、「コナモン」の日に日本コナモン協会を設立。日本コナモン協会会長としてコナモンの魅力を広く伝えるべく精力的に活動を展開している。
協会ホームページ:
http://www.konamon.com/


渡辺陽一
レストラン「パルテノペ」総料理長
昭和59年に渡伊し、在ローマバチカン日本大使館・大使付料理長に就任。その後10年間に渡る修業を重ねイタリア国内のリストランテの料理長をも経験。帰国後も第一線のイタリアンシェフとして活躍中。得意とするのは南イタリアの伝統的な地方料理、特に6年間滞在経験のあるナポリの郷土料理。
この対談は、トラットリア ヴィア・パルテノペ 品川店で行われました。
トラットリア ヴィア・パルテノペ 品川店
東京都港区港南2−16−5
三菱重工ビルB1
品川グランドコモンズ内
グランパサージュ2
TEL:03−6718−2825
営業時間:平日(昼)11:30〜14:30(L.O.14:00)/土・日・祝(昼)12:00〜15:00(L.O.14:30)/夜17:30〜23:00(L.O.22:00)
定休日:無休

イタリア料理レシピのトップへ戻る