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東京都出身。1978年、カネボウ化粧品キャンペーンガールでデビュー。1984年〜1994年、アメリカに生活の拠点をおく。特技の英語・スペイン語を駆使した多彩なリポーター&タレント活動で知られる。現在まで、100ヵ国を訪問。洋菓子作りや無国籍オリジナル料理を楽しみながら、スキューバダイビングやバドミントン、スキーなどのスポーツも得意とする。趣味は、日本舞踊、小唄、三味線、ダンス(フラメンコ・フラダンス・社交ダンス)。この点でもコスモポリタンぶりを発揮している。普段の衣食住を大切にする服部流暮らしのスタイルは多くの女性に支持されている。 |
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思い出の小麦粉料理について質問され、幼い頃に思いを馳せました。最初に浮かんだのが「すいとん」です。ご年配の方々の中には、モノが不足していた時代の少し悲しい食べ物といった印象があるかもしれませんね。でも、ずっと後輩の私にとっては日本的知恵と工夫が感じられる懐かしい小麦粉料理の代表です。いろんな野菜をたっぷり入れてお出しをきかせた団子汁は、ヘルシーそのもの。ティーンエイジャーの娘の大好物でもあるんです。わが家の伝承の味といえるかもしれません。
アメリカ人の主人もすいとん好きですが、近年、彼の一番のお気に入りは「お好み焼き」で、材料の準備から食卓を囲むまで、大活躍の働きをしてくれます。私や娘はお手伝い的な役割。お好み焼きにはアメリカの人たちが大好きなバーベキューと共通の愉しさがあるような気もします。ジュージューと美味しい音がして、ソースの焦げる香ばしいにおい、ハフハフと頬張るときの心地よい幸福感。五感を気持ちよく刺激してくれます。一緒に作って味わうことが、心を解き放ってくれる『食べる特効薬』かもしれません。
娘と私が一緒に作るメニューの代表は「アイリッシュソーダブレッド」です。これは主人の母がよく作ってくれたパンで、キャラウェイシードをたっぷり使うのが特徴。粉や砂糖、塩、バター、ミルクなどに水を入れて混ぜ合わせ、ひたすらこねます。はじめはベタベタと手にくっついた生地が、しばらくするととてもなめらかに変化します。その触感に、娘と二人して「気持ちいい」と自然にスマイルがこぼれます。組み合わせる材料次第で自在に形を変える粉って、ファンタスティックです。他にクッキーやビスケット、マフィン、タルト系、ピザなどなど、考えてみると、わが家では小麦粉メニューを頻繁につくっています。娘にとっては、食を通して覚えた愉しさや美味しさは、人とのコミュニケーションの上でも大いに役立つと感じています。これからも、家族揃って食に関わることを大切にしていきたいと考えています。
主人の得意料理はお好み焼き、私は義母伝授のアイリッシュブレッド。これって、粉を媒介にした『異食文化交流』かしら、なんて思ったりもしています。
これまでに仕事でいろんな国を訪ねましたが、いずれの国にも独特の粉料理がありました。特に印象に残っているのは、アメリカ南部の「チキンダンプリン」。小麦粉に卵やバター、牛乳、香辛料などを混ぜて練り、団子状にしたものを、チキンのスープ煮に加えたものです。そして、インドの田舎で食べたパンです。このパン、馬の糞を乾燥させて作った燃料で焼くのです。何よりも「熱源」の思い出が強いのですが、表面がカリカリとして、とっても香ばしく美味しくいただきました。
あらゆる国で愛用される小麦粉、価格はどこでもお安いですよね。それが、ちょっと不思議。でも、だからこそ、小麦粉には信頼感と安心感があるのかもしれませんね。(談)
※このコラムは取材を元に編集部が構成しています。
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