東北
稲庭うどん
稲庭うどん
四国の「讃岐うどん」、名古屋の「きしめん」とともに、日本三銘うどんのひとつとされる「稲庭うどんは、今からおよそ400年前、慶長のころに羽後国雄勝稲庭村の佐藤市兵衛が始め、江戸期には佐竹藩が管理し、現在まで伝承されたと言います。当初はすべて秋田藩に献上されたため庶民の口に入ることはありませんでしたが、次第に同業者が増えていき、明治時代以降、一般でも食されるようになりました。
現在の秋田県南部、稲川町稲川地区周辺では、約50軒もの稲庭うどん業者が操業しており、こだわりの手延べ製法で手間暇を惜しまないうどんづくりを行っています。ふつうなら、うどんと言えば「手打ち」で、「手延べ」はそうめんの製法として知られますが、それが稲庭うどんの特長のひとつ。良質の小麦粉を、奥羽山脈からわき出る清水、塩でこね、「小巻き」「手綯い(てない)」といった、そうめんづくりに近い手延べ工程を経ては熟成を繰り返します。1日から2日をかけて、一本一本、麺を延ばしたら、乾燥させ、乾麺として仕上げます。麺の中にはたくさんの空気孔ができ、これが細麺でありながら、強いコシをもつ要因なのだそうです。
半透明にゆであげた稲庭うどんの身上は、そのコシと、なめらかな喉ごし。ざるうどんが特によく、冬は温麺にしてよし、このツヤツヤ感さえ失わなければ、サラダ風などにアレンジしてもまたよしです。
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