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■缶詰の歴史
ブリキ缶やガラスびんの中に、食物を入れて密封し加熱殺菌して保存する缶詰の原理は、1804年にフランス人のニコラ・アペールによって初めて考え出されたもので、その時の皇帝ナポレオンによって、12,OOOフランの賞金が与えられたとのことです。そのとき丁度、ヨーロッパ各国へ戦線を広げていたフランス軍の食糧として、アペールの作ったびん詰めが活用されて、大いに士気を鼓舞したといわれています。いま見られるようなブリキ缶は1810年イギリスでピーター・デュランによって発明され、まもなく缶詰工場が誕生しました。その後、1821年にアメリカヘ渡って缶詰の製造が本格化し、1861年南北戦争が始まってからは、軍用食糧としての缶詰の需要が急に増え、アメリカの缶詰産業は広い国土と豊かな果物や野菜の原料資源に恵まれて、近代的な食品工業として大きく発展しました。わが国の缶詰は、1871年(明治4年)に長崎で松田雅典という人がフランスの指導で、いわし油漬缶詰を作ったのが始まりです。

■缶詰の特長
缶詰は完全に密封して加熱殺菌したものですから、中身は腐敗することなく、常温で長期間保存できます。事実、イギリスで130年前に作られた、おそらく世界で最も古いと思われる牛肉や野菜の缶詰を開けて調べたことがありますが、試食の結果は、香りや味はそれほど悪くなく、充分食べられたとの報告があります。これは極端な例ですが、缶詰の保存性が高いことを物語るものといえます。缶詰は、薄い鉄板にスズをメッキしたブリキの容器に詰められたものですから、缶詰の種類によっては製造してから長期間たつと、金属のにおいが感じられることがあります。このにおいは、缶から出してほかの容器に移すか、軽く温めるとほとんどとれます。近年は缶の内面の腐食や中身の変化を防ぐために、内面塗装した缶が用いられています。これによって缶詰特有のにおいを防ぎ、保存性を高くすることができます。

■残った中身はほかの容器に移しかえよう
缶詰は中身を加熱殺菌していますが、缶を開けると外から細菌が入るので、腐りやすくなります。開缶後はなるべく早くお召し上がり下さい。缶を開けたのち、そのままにしておくと、酸素の影響でスズが溶け出しやすくなるので、必ずほかの容器に移しかえることが必要です。また、缶詰だからといって直射日光にさらして置いたりすると、品質が低下します。そのほか、缶のまま冷凍したり乱暴に取り扱ったりしないようにしましょう。

■賞味期限
パスタソースは2年を賞味期間の目安としています。その期間を過ぎても、缶の金属の臭いが強くなることがありますが、加熱したり、ワインなどの酒類を加えて加熱すると臭いはなくなります。


■缶詰の記号
缶詰の記号

 

開缶の際には充分にご注意を!

切り口で手を切らないよう取り扱いに注意しましょう。
1.リングは左右にねじらないで垂直に起こしてください。
2.親指を缶のフタにあて人差し指でリングを上の方へ引き上げる様に開けてください。

・指を切らない様ご注意ください。
・中身を取り出したり、空缶を扱う時は、手で直接缶の縁(切り口)にふれないようにしてください。

缶詰のできるまで

■レトルト食品の製法
レトルト食品は、缶詰とほぼ同じ行程で作られますが、容器の種類と密封の方法が違います。容器として袋状のものと箱型のものが使われていますが、プラスチックフィルムではさんだ遮光性と気密性のあるアルミの袋に食品を詰め、密封してから加圧加熱殺菌をします。

■レトルト食品の歴史
レトルト食品は、1969年に市場に出され、2000年にはおよそ27万トン生産され、生産金額で約1,600億円に達しています。レトルト技術が進んで品質の良い製品ができるようになったことや、軽量で取り扱いやすく、わずかな時間で温められ、簡単に開けることができ、容器の廃棄処理がしやすいなどの商品特長によって、消費が大きく伸びてきました。レトルト食品とは、パウチ(袋)または成形容器に詰められたレトルト(加圧加熱殺菌装置)で殺菌された食品のことをいいます。

■レトルト食品の品質
レトルト食品の容器は、耐熱性に優れており、熱をかけてシールをして、密封したのち、120〜130℃の温度で短時間内に加熱殺菌することができます。アルミ箔を重ね合わせたレトルト食品の場合は、長期間の保存ができます。しかし透明の容器の場合は、ふつう光線とごくわずかながら空気を通しますので、賞味期間は3-6ヵ月ぐらいとみられ、それぞれ商品に表示されています。また、食品に接する内側のプラスチックフィルムは、ポリエチレンまたはポリプロピレンが使われていますが、すべて食品衛生法にもとづく試験方法によって試験し、基準に適合したものです。

レトルトのできるまで

■レトルトパウチ食品の特長

  • 缶詰やビン詰めに比べて製品形態がうすいため、熱が伝わりやすく殺菌時間が短くてすみ、そのため食品の風味、色、栄養分などが損なわれにくいのが特長です。
  • 加圧加熱殺菌されているので、合成保存料、殺菌料などを添加する必要がありません。
  • 遮光性があるので、ビン詰食品のように光による変質がありません。
  • 缶詰のように缶の金属臭が食品にうつりません。
  • 缶詰同様、常温で長期保存ができ、しかも軽いので買い物の負担が少なく、廃棄が簡単です。
  • レトルトパウチは熱に強いので、そのまま湯せんにかけられます。ただし必ず湯で温め、空炊きしたり直接火にかけたりはしないでください。
  • 開封しなければ、一度温めたものを再び冷やして保存することもできます。

ご注意
※電子レンジで加熱する場合は、必ず袋からレンジにかけられる食器にあけて温めてください。
※袋のままオーブンなどに入れて温めてないでください。
※一度開封したものは、なるべく早くお召し上がり下さい。