それいけ!コナモン探検隊!

コナモンライブラリ

コナモンライブラリ

近藤流 
家庭で作れる本格天ぷらレシピ

1. まずは粉をふるいにかけ、衣を作る
  1. ①粉(日清バイオレット)300gをふるいにかける。20cmの高さからふるうと、空気を含んで、サラサラの状態に完成。粉はふるいにかけることで、空気を含むようになる

  2. ②卵水を作る。500㏄の冷水に卵1個(Lサイズ)を割り入れ、菜箸でよくまぜる。表面の泡は必ず取り除く。

  3. ③ボウルにまず②の卵水(300g)を入れる。そこに①の粉(300g)を2、3回に分けて加え、軽くまぜあわせれば、衣の完成。

  4. 【注意点】

    ★ボウルに粉を入れてから、卵水を加えてはいけない
    (混ぜにくく、また衣に粘りが出てしまうため)
    ★手順③では泡だて器をねかせ、8の字を描くように動かすこと。
    衣が軽くざっくりと混ざり、粘り気も出ない(多少のダマが出るのはOK)
2. “揚げ”の「道具」「油の量」「温度」を知る
  1. 【揚げる道具について】

    ① 家庭用で直径26cmのフライパン(取っ手の取れるタイプ)が理想的。取っ手が外れないタイプのフライパンの場合、揚げる作業の最中、手や身体が取っ手にぶつかる危険性があるため、必ず取っ手が奥になるよう、注意すること。

  2. 【揚げる油の量について】

    ② 底が平らなフライパンを使うと、油の温度が均一になるため、揚げムラが出ない。油の深さは約3㎝

    揚げ作業で散らばった衣は、こまめにすくい取る
  3. 【揚げる温度について】

    ③ 太めの菜箸(菜箸の先でない方)に衣をつけ、熱した油に落として温度を確認

    ■160℃ 天ぷらには低すぎる温度
    衣はゆっくり鍋底に沈んで、ゆっくりあがって広がっていく
    ■170℃ 野菜に適した温度
    衣は気泡を静かにたてながら鍋底まで沈んで、すぐにスーッと上がってくる。油からは「シュワシュワ」という音が聞こえる。
    ■180℃ 海老などの魚介類に適した温度
    衣は落ちた瞬間、シュワーという音とともに気泡をたて、鍋底につくかつかないかのところで上がってくる。
3. 天だねを下準備して揚げていく

エビ

  1. ① 頭を落とし、背ワタをぬく。尾は剣先とともに、ななめに切り落として扇形に開く親指の爪で腹の下の殻の付け根をはずし、皮をむく。腹側をうえに向け、ななめに浅く包丁を数か所入れる

  2. ② 尾をもって、粉をまぶす。衣には粉を加えて、やや濃いめにした衣にエビを浸す

  3. ③ 尾をもって、腹を上にし、180℃の油にまっすぐになるように入れる(余分な衣を落とし、均等に衣をたたせるため)

  4. ④ 何度か返しながら揚げる。泡が大きく、また量も少なくなってきたらあげ頃

キス

  1. ① 開いたものを使う方が便利。自分で開く場合は、まず水洗いして水気をとり、背を手前に尾びれから包丁をこするようにしてウロコをはずす

  2. ② 腹を手前にして、胸びれのすぐ後ろに包丁を斜めに入れて、中骨まで切る

  3. ③ 身を返して、②と同じように中骨まで刃先を入れたら、今度は包丁を立てて中骨を切り、頭を落とす

  4. ④ 包丁の切っ先で腸ワタを取り出す

  5. ⑤ 背を手前にして、腹の皮を切らないように注意しながら、頭の付け根から中骨に沿って包丁を入れる

  6. ⑥ 尾びれの付け根まで切り進め、包丁の切っ先で尾びれを切り落とさない力加減で、身を開く

  7. ⑦ 皮を上にして、中骨をまな板に押し付けながら、中骨の上ギリギリに包丁を入れて切りはずし、尾の付け根で断ち切る

  8. ⑧ 尾びれ付近を押さえながら、腹骨に沿って浅く包丁を入れてそぐ

  9. ⑨ 反対側もそぎとり、腹骨を取り除く

  10. ⑩ 尾びれをもって粉をまぶし、余分な粉ははらう。 衣に粉を少し足し、濃い目の衣に調整、キスの両面につける

  11. ⑪ 180℃の鍋に皮を上にしていれる。皮と身のあいだに火を通しすぎないよう注意する

  12. ⑫ 何度か返して、泡の音が静かに、気泡が大きくなってきたらあげ頃

グリーンアスパラガス

  1. ① まず左手でアスパラを持ち、右手は根のほうにしっかり添える。両手で持って折れやすい場所の見当をつけ、ポキッと折って二等分に

  2. ② 粉をまぶす。穂先につき過ぎないよう、箸でたたいて余計な粉を払い落とす

  3. ③ 衣にくぐらせる。アスパラガスは色鮮やかに仕上げたいので、卵水を足して衣は薄める

  4. ④ 170℃の油にアスパラガスを入れる

  5. ⑤ 泡が静かになり、根の重いほうが浮き上がってきたらあげ頃

なす

  1. ① ヘタを取り、くし切りにして粉をまぶしたら、箸でトントンと余計な粉をはらう

  2. ② 薄めの衣にくぐらせる

  3. ③ 切り口がこげないよう、皮を下にして170℃の油にいれる

  4. ④ 皮側の衣が固まってきたら、返す。油の温度があがらないよう、火を消したり付けたりしながら調整する。全体が均等に揚がるよう、まめに返しながら揚げ色がつくまで揚げる。気泡が少なくなってきたらあげ頃

  5. 揚げ色がつくまでしっかり揚げた方がみずみずしく、衣もはがれにくくなる

ハス(レンコン)

  1. ① 皮をむき、輪切りにしたら、粉をまぶし、箸でトントンと余計な粉をはらう

  2. ② 薄めの衣にくぐらせる

  3. ③ 170℃の油にいれる

  4. ④ まめに返しながら揚げ色がつくまで揚げる。気泡が少なくなってきたらあげ頃

サツマイモ

  1. (写真は4人分、近藤さんのは特別太いが、細めでも可)

  2. ① サツマイモの両端を切り落とし、高さ7㎝の円柱型にし、桂むきのように皮をむく

  3. ② 粉をまぶし、箸でたたいて、余分な粉ははらう。やや薄めの衣にくぐらせて、余分な衣をおとす

  4. ③ 170℃の油に、立てるように、静かにいれる。泡が少し大きくなり、下側の衣がかたまってきたら、天地を返す

  5. ④ 油が少なくなってきたら、横に倒し、側面から火をいれ、時折フライパンの中でころがして、均等に揚げ色をつける

  6. ⑤ 全体にかなり色がつき、泡も少なくなってきたら、あげてペーパータオルで包み、15分間蒸らしたらできあがり

アツアツをお好みで、
塩、天つゆなどで
召し上がってください。

天つゆのつくり方

材料
水400㏄ みりん100㏄
かつお節 軽くひとつかみ 濃口醤油100㏄

  1. ① 鍋に、水とみりんを加える
  2. ② 沸騰し、表面が泡でおおわれるまで沸かす
  3. ③ 泡でおおわれたら
    (みりんのアルコールがとんだら)濃口醤油を加える
  4. ④ 再び沸いて泡が一面をおおったら、
    火を止めて5分間おき、なじませる
  5. ⑤ 布をつかって濾す

「天ぷらもコナモン。揚げもんというより蒸し料理なんです」

修行時代も含め、およそ50年、カウンターに立ち続ける近藤さん

早朝からバイクに乗って仕入れにやってくる近藤さん。築地市場では日常の光景だ。

1947年生まれ、古希を過ぎても毎朝の仕入れは欠かすことがない。キス、穴子、車エビ、才巻、小柱、アオリイカ・・・。軽やかに何軒もの店を回り、自分の目で確かめる。築地には弟子のみなさんが日替わりで同行し、荷造りされた大事な天だねを引き取っていく。見ていて心地よい買いっぷり。お店の人たちも待ち構えて、近藤さんの鋭い視線を追う。ほどよい緊張感と優しい会話が交じる、朝の市場の爽快なひと時だ。

「ぼくはね、天ぷらのすそ野を広げたいの。そのためにぼくができることは何でもやってきたましたよ。」

23歳で「てんぷらと和食 山の上」の料理長となり21年、1991年銀座に「てんぷら近藤」をオープン。江戸前の魚介だけが天だねだった時代に、アスパラや原木シイタケ、さつまいも、ピーマン、ニンジンなど野菜のてんぷらを極めてきた先駆者であり、天ぷら界の革命児ともいえる。ゆえに少ない休みにも野菜の産地へ。店ではお客さんを師匠とし、食べる表情から多くを読み取る。

すでに半世紀近くも、ただひたすらに、天ぷらと生きてきた近藤さん。

野菜のうま味を最大限に引き出した天ぷらは、近藤さんの匠の技が凝縮された一品といえる

「天ぷらもコナモン。コナモンですが、揚げもんというより蒸し料理なんです。」

小麦粉の衣をまとうことで、食材の香り、うま味を閉じ込めて、蒸すように加熱することができる。素材の持ち味を最大限に引き出すため、生地の濃さ、油の温度、揚げ時間を絶妙に調節しながら、二つの揚げ鍋に向かってお客をもてなす。舞台俳優のような姿にほれぼれするが、あくまで主役は天ぷら。近藤さんは、それを見守る「天ぷらの神様」だ。

――天ぷら職人にとって大切なこと

  1. ① つねに冷静な状態でカウンターに立つこと
  2. ② 15席すべてのタイミングをはかって、仕事の流れを総合的に組み立てること
  3. ③ お客様によろこんで帰っていただくこと
  4. ④ 油っぽさを感じさせない天ぷらをつくる

――近藤さんの著書『天ぷらの全仕事』
(柴田書店)巻末より

参考文献:近藤文夫『天ぷらの全仕事』
(柴田書店 2013年)

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