コナモン・イベントレポート
前回のたこ焼教室に続き、「創立55周年記念 ベターホーム祭in大阪」での「お好み焼教室」をレポート。講師は、行列のできるお好み焼の名店「きじ」の店主です。
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- お好み焼なんて、大したもんじゃない?
- 名店の店主が直接お好み焼の焼き方を伝授してくれるとあり、参加枠はすぐ埋まってしまい、当日に人数を増やす人気ぶり。気さくな店主の「お好み焼って、たいそうなもんやない」という言葉に会場は笑いに包まれます。
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- 店主自ら、貴重なプロの技を伝授!
- しかし、やはりプロの技は違いました。生地の混ぜ方、出汁、焼き方にさりげないこだわりが光ります。難しそうな生地は「日清 大阪きじ本店監修 お好み焼粉」にお任せすれば、簡単に「きじ」の美味しさを味わえます。
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- 家のお好み焼をもっとおいしく。
大阪人の熱い思い - さすが大阪、普段から家でお好み焼を焼いており、もっとおいしく作るにはどうすればいいかという熱心な受講生がほとんど。楽しくわかりやすい説明に大満足でした。
「アバウトでいい」と店主は言いますが、「焼いた枚数がスキルをあげていく最短の道!」なのかもしれません。
- 家のお好み焼をもっとおいしく。
お好み焼なんて、大したもんじゃない?

「きじ」は大阪の中心地・梅田の新梅田食道街に本店を構える大人気店。
大阪の観光ガイドブックにも必ず登場する、まさに大阪を代表する名店です。
1969(昭和44)年からお好み焼店を始め、現在では梅田スカイビルや東京にも支店があります。
店主自らがお好み焼の焼き方を伝授するこの講習会はすぐに参加枠が埋まってしまったため、当日に予定人数を増やし35人の方にご参加いただきました。
ベターホーム協会の西日本統括部長兼大阪事務局長の今 由紀さんの紹介を受けて、「きじ」店主・木地崇巌さんと、助手を務める日本コナモン協会会長・熊谷真菜さんが登壇。

まず熊谷さんの挨拶。「きじ」の紹介を笑いを交えて語ります。
木地さんを「いじり」ながら笑いを誘う大阪らしさに空気が和みます。
紹介を受けて木地さんが
「お好み焼なんてそんな大したもんじゃないです」
いきなり飛び出す木地さんの言葉に、会場は笑いに包まれます。
「昔から焼き方も変わってない。全然進化していません。
皆さんすでにご家族においしいお好み焼を出してらっしゃる。私もそちら側に座って聞きたいくらいです」。
「とにかくお好み焼って、たいそうなもんやない」
こう繰り返す木地さんに、助手の熊谷さんがツッコミを入れ、会場は笑いが絶えません。
「でもまあ、お金を取って出すお好み焼の焼き方を今日は見ていただきます」
店主自ら、貴重なプロの技を伝授!

キャベツを切り生地と混ぜながら、
「生地はフワッと、空気を入れるように」
混ぜる時に、スプーンで生地を大きく持ち上げ落とすような仕草。
フワフワな食感を出すにはこういった細かい気遣いが必須。
この日使用したお好み焼粉は日本コナモン協会推薦「日清 大阪きじ本店監修 お好み焼粉」。
キャベツと玉子を混ぜるだけで簡単に「きじ」のおいしいお好み焼を作ることができるんです。
生地には用意した天かすの半分を入れ、残りの半分は豚の上に振るとサクッとしておいしく仕上がるとのこと。




早速、混ぜた生地をフライパンで焼いていきます。
中火にし、ラードを引いて。
「よく油は身体に悪いとか、あれが身体に悪いとか言いますけど、
おいしいものを食べて笑顔が出た方が、身体にはいいんじゃないかと思いますね」。
生地をフライパンに広げる時は、中心部を気持ち凹ませるようにするとよいとのこと。
真ん中が盛り上がった形だと、その部分のキャベツが煮えてしまい、食感が悪くなるそうです。
「生地をひっくり返した時に、この凹みの中に空気が入るようなイメージです。実際はそんなことないんですけど、そういうイメージでやってます」

生地の上に豚バラ肉を載せ、残りの天かすを落とします。
「店ではシソを載せるんですが、どうってことないですわ、なくても(笑)」
お好み焼に大葉を載せるのが「きじ」のお好み焼の特徴。
なくてもどうってことないと木地さんはおっしゃいますが、この大葉が本当にお好み焼と相性がよく、多くの大阪人を「きじ」のファンにしています。
片面が焼き上がるのを待つ間、お話は続きます。
「うちはお好み焼ですからね。そんないいもの使わないですよ。高いものを使うと大阪のコナモン文化に悪い」
どっと笑いが起きます。
「安物の昆布、鰹……あと鶏の手羽先を裂いて出汁を取っています。一番は塩の加減ですね。塩加減がおいしさを決めます」
話はどんどん続きます。
「高いからおいしいということはないですよ。
店ではお金を出してもらうためにいろいろメニューを作ってますが、豚はバラ、それとイカ。これが東西の両横綱ですね。
これを組み合わせたら何とも言えんうまみが出て……言うことありませんね」。

そうこう話しているうちに、片面が焼けました。
フライ返し1本を添え、フライパンをきれいに振ってお好み焼をひっくり返します。
「おおお」
歓声が起きます。
「ご家庭で作る時は、浅いフライパンがいいですね」
2本のフライ返しを使ってひっくり返すことができるからです。
ひっくり返す時、真ん中に空気が入るようなイメージを忘れずに。



お好み焼が焼き上がり、お皿に移します。
この日は「きじ」でお土産用にも売られている特製のソースを使用。
ソースを塗ったお好み焼にマヨネーズをかけ、スプーンを使って同心円状に延ばしていきます。
ソースとマヨネーズのマーブル状の模様が美しい。網状にマヨネーズをかけるお店もありますが、これが「きじ」流。
ここに青のりを振って、「きじ」のお好み焼が完成です。
家のお好み焼をもっとおいしく。大阪人の熱い思い
「家でお好み焼を作ると固くなるので、柔らかく作るにはどうすればいいかと思って」
「いつも家で作ってます。もっとおいしくするにはどうしたらいいかと思って来ました。とてもわかりやすかった」
さすが大阪、普段家でお好み焼を焼いているけど、もっとおいしく作るにはどうすればいいかという熱心な受講生がほとんどです。

なかには、
「普段、家ではお好み焼は作りません。今日初めて作ります。今日の説明はとてもわかりやすかったです」。
「お好み焼が食べたかったからベターホームに通う友達と一緒に来ました(笑)。
実家暮らしなので自分でお好み焼を焼くことはありません。
簡単そうで、自分でもできると思えました。木地さんの説明が楽しかったです」
という方も。


受講生の皆さんがお好み焼を作っている間、木地さん、熊谷さんはキッチンを回ってアドバイス。
生地の混ぜ方を説明したり、お店のことを話したり。
「店では鉄板で8割くらいまで焼きます。お客さんの前の鉄板で10割の焼き上がりになるんです」



受講生35人中、唯一の男性は、
「家では毎週土曜日はコナモンの日にしていて、昨日もお好み焼を食べてきました。
これまでずっとなので、もう何百回食べてきたか。一度「きじ」さんのお店で食べたことがあって、あの味の出し方が知りたくて来ました。解りやすかったのでおいしく作れました。
いつもは妻が焼くのですが、次のコナモンの日は……こりゃ私が焼かないかんでしょうね(笑)」
日本コナモン協会推薦「日清 大阪きじ本店監修 お好み焼粉」などおみやげが配られ、盛況のうちにイベントは終了しました。
いまや世界も注目の大阪のお好み焼、その技は「アバウトでいい」と木地さんは言いますが、突き詰めれば、「焼いた枚数がスキルをあげていく最短の道!」なのかもしれませんね。
2019年3月31日開催
主催:一般財団法人ベターホーム協会
協賛:株式会社日清製粉グループ本社
協力:一般社団法人日本コナモン協会