趣味、こだわり、男の料理

Column男の探求コラム

カレーを"映え"させるうつわと盛り付けの魔法

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せっかく作ったカレーだから、もっとフォトジェニックにしたい!

 スパイスカレーブームを背景に、世間では"グッド・ルッキング・カレー"が幅を利かせ、その見た目レベルが高騰中だ。SNSでも華やかなカレー写真が賑わう中、おうちカレーを投稿するにはそれなりのクオリティが求められていることに、プレッシャーを感じている人も多いのではなかろうか。
 基本、ライスとルウで構成されるシンプルな料理なだけに、どう盛り付ければ映えるのか。その答えを教えてくれたのは、雑誌や広告で料理スタイリングを手掛けるフードスタイリスト・まちやまちほさん。今回作っていただいた4パターンの盛り付け例は、なんとすべてレトルトカレーを使用。ご飯はレンチン、器は私物なのにここまで盛れるとは......。
「カレーは基本的にブラウンやイエローの暖色系が多いので、反対色のブルーやグリーンの器にとても映える料理です。かつては食欲減退なんて言われていたブルーも、今や映える器としてレストランなどでもよく使われていますよね。グリーンならバナナの葉などを敷いて、南インドのミールス風に楽しむのもおしゃれです。白いライスを使うなら白皿はNG。色皿にするか、ターメリックライスや雑穀米を合わせるのがおすすめです」とまちやまさん。確かに、器に色があるだけで、見栄えが数ランクはアップしているのが分かる。では、器の形状はどういったものを選ぶべきか。
「食べやすさでいえば、ボウルやリム(縁)が立っているプレートが断然使いやすいと思います。お店のようにより華やかな盛り付けにしたいなら、絶対にプレート。余白を生かしたり、小鉢を添えたり、色々な遊びをプラスできるので、盛り付けスキルをアップさせるなら一枚は持っていたいアイテムです」

映え盛りを紐解く4つの定義

覚えておきたいのはこの4つだけ。自分が作るカレーに合わせて、この定義を守りさえすれば、必ずSNSで映えるようなカレーになること間違いなし。

POINT 1
散らし技MIX

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プレート皿は中央にカレーを盛り付けることで、周辺の余白も含めキャンバスのように遊びたい。スパイスやナッツ、ココナッツ、スプラウトなど散らせば、躍動感が生まれる

POINT 2
プレート×小鉢

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フラットなプレート皿には小鉢の組み合わせがおすすめ。カレールウやアチャールを小鉢に盛ってのせれば液だれもせず、仕分け皿のようにひと皿で色々な味わいが楽しめる

POINT 3
差し色の妙技

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流行りのあいがけカレーならボウルタイプが適任。2 食カレーには同系色のライスを合わせ、トッピングのハーブやレーズン、ナッツで差し色を足せばぐっとおしゃれに

POINT 4
逆算する器選び

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カレーがシャバシャバ系かドライ系かによって、食べる時に必要なリムの高さが変わる。リムは斜めに広がっている器より、垂直に立っている器の方が盛る量を調整しやすい。

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教えてくれたのはこの人!


フードスタイリスト
まちやまちほさん

祐成陽子さんに師事した後、雑誌、書籍、テレビへのレシピ提供、スタイリングをはじめ著書も多数手がける。スイーツから本格フレンチまで、センス溢れるスタイリングに定評がある。

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