日清製粉グループ

おなかすいたね。

はじめに 〜日清製粉グループとコニャラについて〜

2010年、当社の創業百十周年を記念して、スタジオジブリにグループ広告の制作をお願いいたしました。ネコのキャラクター「コニャラ」が活躍するこのCMは、おかげさまでご好評をいただき、2012年には第2弾CM「コニャラの歌」篇を制作するに至りました。

2015年4月から公開している第3弾となる新CM「おなかすいたねの歌」篇では、コニャラにさらに子どもが増えてにぎやかになりました。

コニャラと子どもたちが皆様に
長く愛されることを願っています。

CM紹介 〜日清製粉グループ企業CM〜

New!
「おなかすいたねの歌」篇30秒版
視聴する(640×360)

日清製粉グループとスタジオジブリ

スタジオジブリとのご縁は2008年2月、世界の良質なアニメーション作品を紹介する「三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー」活動に、当社グループが共感し、協賛させていただいたことから始まりました。そのご縁を活かして、2010年より、グループ広告を制作いただいております。

矢野顕子さん書き下ろし楽曲と筆アニメーション

CMに温かな彩りを加える楽曲は、本CMの為に書き下ろされた「おなかすいたねの歌」です。前作の「コニャラの歌」に引き続き、矢野顕子さんにご提供いただきました。
 筆による柔らかなアニメーションは、スタジオジブリで活躍している名アニメーターの近藤勝也さんに制作いただいております。

製作スタッフ

プロデューサー
鈴木敏夫
構成・作画
近藤勝也
音楽
おなかすいたねの歌
矢野顕子
声の出演
近藤 蕗
音響
笠松広司
プロデューサー補
唯野周平
制作
スタジオジブリ
スタジオジブリ

キャラクター紹介

コニャラと子コニャラ

コニャラについて

ネコのキャラクターが登場することの多いスタジオジブリの作品。CMに登場するコニャラは鈴木敏夫プロデューサーがあるとき、ふと、筆ペンで描いたネコのイラストが元の絵となりました。イラストを描いた際、自分でも気に入って、スタジオのデスクに飾っていたら、それを偶然目にした宮崎駿監督から、「今まで鈴木さんが描いたイラストの中で一番いいよ」と誉められたそうです。

名前は日清製粉グループを象徴する小麦の「粉(こな)」にちなんで「コニャラ」となりました。

子どもたちについて

真っ白な子ネコに加えて、新CM「おなかすいたねの歌」篇では、個性あふれる2匹の子ネコ(黒ネコ・ブチ)が新たに登場しました。コニャラの持ってきてくれたご飯を前に、3匹はやんちゃし放題。

そんな子どもたちの微笑ましい姿を、コニャラはいつもの光景と言わんばかりに、アクビをしながらのん気に見つめています。

スペシャル

日清製粉グループの企業CM制作者へのインタビュー。
ここでしか聞けない作品へのこだわりやエピソードを掲載しています。

2015年公開CM「おなかすいたねの歌」篇 制作にあたってのエピソードです。

鈴木 敏夫さんインタビュー

第3弾CM「おなかすいたねの歌」篇制作にあたって感じたことや、
エピソードについて詳しく聞いてみました。

Q1.CM第3弾の感想を教えてください。

もう3本目なんですね。びっくりです。第1弾の時に、筆のアニメーションに挑戦して、出来上がった時に僕らは満足だったんだけど。こういうものがCMとしてどのくらいインパクトがあるのか、それについては僕らあんまりよくわからなかった。そんなにCMってちゃんとやったことなかったし。そしたら瞬く間にね、評判が良いっていうことになってしまって。音楽も、ふと思いついたのが矢野顕子さん。これは、直感でした。で、当時、彼女がヤマハでCDを出していたので、問い合わせると、担当者から「ちょうど新しいCDを発売する。その中から使いませんか」と言われ、選んだのがあの曲(ただいまの歌/やもり)でした。まるで、この企画に合わせて作ったような曲だった。だから、幸運としか言いようが無かった。あとで矢野さんに聞いたら、なんと、彼女は大の猫好き。こういうこともあるんですねえ。その後は、ニューヨークに住む矢野さんに直接メールを出して、作ってもらっています。にしても、第1弾の放映が終わって、一段落。これでこの仕事も終わりかなと思ってたら……また続きが出てきたんですよねえ(笑)。で、第2弾、そして第3弾。まさかこんなことになるとは(笑)……ということなんです(笑)

Q2.キャラクターの長生きの秘訣は何かありますか?

今までの僕の経験だと、宮さん(宮崎駿監督)がやる時にも、僕がやる時にも肩に力を入れて気張ってやったモノは絶対うまくいかない(笑)。肩の力抜いてね、リラックスして……なんかいたずら描きのつもりで描いたモノが必ずうまくいくんですよ。何回描いてもうまくいかない場合は、みんなに愛されるキャラクターにならない。

(インタビュアー:人気が出るように描こうとか思っちゃダメなんですね。)

落書きですねえ。上手くいくのは。良いキャラクターって、ふとしたきっかけで生まれます。力を込めて頑張ったときは本当上手くいかない(笑)

漫画の単行本の表紙を作家に依頼する場合も、「頑張って書いてください!」って頼んで上手くいった例がない。ところが、中表紙って言うのが各話ごとにあるでしょう?「これは毎回の表紙だから」っていってみんないい加減に描くんですよね。肩の力が抜けてるんですよ。そうすると良い絵ができる。だから僕ある時からね、単行本の表紙、それから雑誌の表紙、自分で作家に頼むときに、表紙だってこと言わないようにした。「なんか1枚絵描いてくれないですかね」って。なんか描いてくれって言うとみんな面倒くさいでしょ?そうすると大概その場でラフを描くんですよ。そうすると大概良いのがあがる。肩に力入れて、思いを込めて頑張ったもので良いものはまずできない。これ秘訣ですね。

(インタビュアー:一所懸命考えてつぎ込んだものが全て余計なものになるっていうことでしょうか。)

たぶん。「千と千尋の神隠し」のとき、こういうことがあったんですよ。その誕生秘話なんですけど。高畑勲監督の「となりの山田くん」は、ジブリの中でも制作が苦境に陥った1位2位を争う作品なんですが、そのため僕は忙しくて大変だったんです。その忙しいさなかに宮さんが次回作の打ち合わせをやろうという。しかし、ぼくは、それどころじゃない。気が付いたら宮さんのことを1年間ほったらかしにしてしまった。その間、彼が、1年間、1人でこつこつとボードを書き溜めていた。で、「山田くん」が終わったあと、本当に申し訳なかったと思って彼のアトリエを訪ねると、壁一面に新しい作品のボードが100枚くらいかな、貼ってあったんです。で、いきなり、企画の内容の話を熱を込めて喋り始めたんですよ。で、聞きながら、ぼくも疲れで呆然としていたのかもしれません。反応が鈍かったんでしょうねえ。すると、宮さんが「鈴木さん面白くないの?」と怖い顔で詰問してきた。本人としては1年間かけてやってきたわけでしょ。そりゃ頭に来ますよね。で僕が「そういうわけでは……」って言い訳しようとしたけどもう手遅れ。その刹那、宮さんが、立ち上がって壁に貼ってあった絵を1枚1枚はがし始めたんです。その間、ものの5分ですかね。で、100枚全部集めて僕の目の前でごみ箱に捨てたんですよ。バーンって。ごみ箱へ捨てた瞬間、「千と千尋」のアイデアを語り出した。つまり5分で考えたんですよ。集中力が湧いたんでしょうねえ。

その一部が、今、美術館(三鷹の森ジブリ美術館)に展示してあります。その幻の企画が。何が言いたいかっていうと、意図的にみんなに愛されるものを生み出そうと思ってもそうは問屋が卸さない。なんか気が抜けたときにふっとやるとか、一瞬である力が集中するとか、そういうときに誕生するんじゃないですかねえ……。

Q3.第3弾のストーリーを考えられたのは?

近藤勝也くん(構成・作画担当)が考えてくれました。勝也くんは、この仕事は娘さんのためにやっています。アニメーションで娘とコミュニケーションしているというのか。今回もいろんな意見があるでしょうね、たぶん。家族みんなで仲良くっていうのが、最後、コニャラだけが取り残される。それはどうなんだって、たぶんそういう人もいるでしょうね。だけど僕は、家族ってそういうものだと思う。

(インタビュアー:何気ない日常ですよね。)

お腹がすくっていうのはそういうことだから。今回、手前味噌ですけれど、あれ勝也くんが作ったんですけど、「おなかすいたね。」っていうコピーは本当にいい呼びかけの言葉になったと思いますね。あの言葉が勝也くんから出てきて、僕余計なことする必要ないって思ったんですよ。

(インタビュアー:日常的に聞かれる言葉ですからね。「ママ、おなかすいたよー。まだー?」とか。)

平和だろうが戦争の時だろうが本当はお腹すいたっていうのはずっとあることでしょう。だから、この7年8年の中で世の中変わって騒がしくなってるけれど、コニャラの一家は変わってない、っていうことなんじゃないですかね。

CM「おなかすいたねの歌」篇より

(インタビュアー:2012年、当時震災の後っていうこともあったんでしょうか?)

そういうこと考えてたら上手くいくわけないと思います。つまり、みんながニュースをみたり、新聞を読んだり、そんなふうに考えていてもダメですよね。今、宮崎駿が面白いことをやっているんです。ひとつ、新聞を読まない。ふたつ、テレビは見ない。情報は会社への行き帰りのラジオだけ。あとは世間のことで彼が知るのは僕からの情報。そうすると僕がいろんなこと教えると怒るんですよ。何にもない状態にしたいんですよね。そこからみえてくるものがあるわけで。

(インタビュアー:世間の情報に左右されないものっていうことですか?)

彼、長編は引退したけど美術館で短いものは作ってみたいっていうんで、今企画準備中なんですけど。だから世間の情報は遮断してるんですよ。さあどうなるかですよね。

(インタビュアー:コニャラの意味は何なのかとかではなく、「普通の日常」というところが一番根底にあるし、それが最も大切なんだってことが「気楽に書いたものが受け入れられる」っていうことと繋がるんですかね。)

僕もそう思いますけどね。生きていくっていうのは日々日常の積み重ねだから。日々日常、いったいどういうことが起きるのか。寝転がって、何が起きているのかを見ている人がやっぱり大事ですよね。

Q4.難しい筆アニメーションに挑戦されて3作目になりますが、その中で変化はありましたか?

わかりません(笑)。それは、見た人が判断してくれれば。

僕、最近難しいなと思うのは、言葉ですね。自分の思ってることを言葉にすると、表現できるのは10分の1ぐらいになってしまう。全てを伝えることはできない。そうすると表情だったり、ちょっとした挙措動作、ほんとはそっちですよね。ほんとはそれに+α言葉でしょ。そういうのが重ならないと、ほんとはコミュニケーションっていうのはできないんだなって、そういう気はしてるんですけどね。だからCMも、たしかに訴えてることがあるのかもしれないけど、その間にどういうものを見せてくれるのか、ってことじゃないかな。

たとえば宮沢賢治って人がいてね。この人が『春と修羅』かな。“私という現象は”って言ってるんですね。僕は学生のときにその一文を見た時ちょっとびっくりしたんですよ。なんで“現象”なんだろうって。普通“私という存在”ですよね。それを“私という現象”って言ったのはどういう意味なんだろうって。たぶん「現在進行形」ってことなんですよ、人間が生きてるってことは。いつも動いてる。世界は動いてますから。それは自分も含めてね。だから止めることはできない。

僕はこのコニャラで一番願うのは、近藤勝也くんが命を吹き込むっていうか、動くことによって実在してると思ってもらえることですよね。コニャラってほんとにいるんだっていう。それができるかどうか。第3弾をやって、そういうのをみなさんが思ってくれたら成功じゃないですかね。で、そういう機会を提供してくれたのが日清製粉グループさんなんですよ。

Q5.視聴者からいただくCMの感想を拝見していると、何かを売ろうとしてるのではなく、猫がただ癒される動きをしている、今の時代にあまりないCMということで好感を持たれているという意見があります。

はっとするわけでしょう?たぶん。猫に教えられるっていうか。結果としては夏目漱石の『吾輩は猫である』ですよね。でもね、こういうのはこねくり回して頭でいくら考えたって普通は作れないですよね。

Q6.3作目の楽曲をまたお願いしたいと依頼した時に何か矢野さんから聞かれたことなどありますか?

ありません(笑)。もう3回目なので『実はコニャラ第3弾をやります。また、歌を作ってください。』ってメール出したんです。そしたら、2時間か3時間後『できた!』って返事が来た(笑)。だけど、肝心の音が無い。彼女が添付を忘れたのかと思って僕は返事を返した。『音がない。出来た曲を聞かせてくださいよ。』って。そしたら。『頭の中で出来ただけ。』って(笑)。『だからあとはそれを形にするから待ってよ。』っていう返事がきました(笑)

(インタビュアー:その『できた!』が『やる』っていう返事だったんですね。)

そう、彼女は自由な人だから。感心しますよ。矢野さんから色々教えてもらいました。

(インタビュアー:初めて出来た曲を聞いた時はどう思われたんですか?)

この人やっぱり猫好きなんだなーって。

(インタビュアー:もうその時は絵があったんですよね?)

大きな流れだけこちらで考えて、それを彼女に送るんです。彼女が曲を作ってくれたら、それに合わせて絵を描く。そういうやり方してるんですよ。絵を作っておいてそれに合わせてとなると、そこに縛られちゃって良くないから、大きな流れはこうですよっていうのだけ伝えておく。そうすると彼女が自由奔放に作ってくれますから。

(インタビュアー:逆にそれに合わせてコニャラが動いていくんですか。)

そうです。だからある種、韻を踏むっていうのかな、そういうところは歌に合わせてある。

(インタビュアー:ちょっとトントンって動いたりするところとか。絵とリンクしてくるわけですね。)

そうです。たぶん音楽家の方ってみんなそういうところあるんじゃないですかねえ。久石譲さんもね、「ポニョ」の時、一応歌詞を作ったからと、久石さんに歌詞を見せたんですよ。そしたら「ポーニョポーニョ♪」ってメロディあるじゃないですか。(歌詞を)見た瞬間に出ましたよね。「ポーニョポーニョポニョ♪ですよね?」って。それで僕なんか「おっそれでじゃあ是非。」って言って(笑)

Q7.第3弾CMで一番気に入られているシーンはどこですか?

食っちゃうところですかね(笑)

(インタビュアー:魚を持っていっちゃうところですか?いたずらな感じで。)

そうそうそう。そういう方が楽しいですよねえ。僕と宮さんの関係なんてだいたいそうですよ(笑)。だいたい僕が持って行っちゃうんですけどね(笑)
 特別取り上げてここがいいとかすごいとかって、そういう考えじゃなくて全体で考えちゃうんですよね。だからまあ、僕が一番うれしかったのは、コニャラが健在で、そしてどんどん育っていく。っていうところ。だからこれ、もっとシリーズものにしていったら面白い。3本続けてみるとその成長ぶりがなんかわかるんですよね。

(インタビュアー:コニャラはどんどん貫禄がついてきた感じがありますね。ちょっとぽっちゃりしつつ、家族も増えて。)

CM「おなかすいたねの歌」篇より

だけど、注意しなくちゃいけないのは、かわいくなっちゃったらおしまい。かわいくなったらみんなばれちゃうから。(最初の姿から)どんどん離れてかわいくなっていった時がこのキャラクターが死んじゃう日ですよ。愛想良くなったら終わりだもん、こいつ。私をかわいがってって言うのはね、もうそういう時代じゃないし。それよりもスックと立ってたほうが、そっちに魅力を感じる時代なんじゃないですかね。そういう意味ではさっきの言い方が正しくて、堂々としてきたのかもしれない。肝っ玉母さんですよねえ(笑)

2012年公開CM「コニャラの歌」篇 制作にあたってのエピソードです。

矢野 顕子さんインタビュー

「コニャラの歌」篇について、楽曲制作時のエピソードや、
詞に込められた想いを詳しく聞いてみました。

日清製粉グループ企業CM 第2弾 「コニャラの歌」篇(2012年度公開)

Q1.今回、企業CMの続編制作が決定し、スタジオジブリから新たな(オリジナル)楽曲をご提供いただきたいというオファーがあった時のお気持ちを教えてください。
(スタジオジブリ鈴木プロデューサーは、「曲は矢野さん以外考えられないと思った。」と仰っておりました。)

とても嬉しかったです。コニャラも可愛いし、何するでもなく跳ねたりゴロンとしたり、この子がパスタを食べるとかそういうのでもなくて、ただこのキャラクターの為の曲っていうのかなあ。そういうのはすごく嬉しいですよ。CM作るときっていうのはやっぱり商品を売るっていうのがもちろん使命なわけだからね。(商品の為ではなく)この可愛い子の為に作るっていうのは嬉しいですよ。

Q2.「コニャラの歌」は新企業CMの為の書き下ろしですが、制作にあたって意識された点、苦労した点など何かエピソードがありましたら教えてください。

あまりお題がないっていうのは難しいですよね。この子が男の子か女の子かっていうのもなかったし、歌詞も注文があるわけでもないし、私の中でのコニャラと子コニャラの物語を作るっていうのは、楽しい反面、どういう親子なのかなって最初に考えて作らないといけなかったですね。

Q3.とてもシンプルで温かい歌詞の
「コニャラの歌」ですが、詞に込められた想いなどがあればお聞かせください。

それはやっぱり最後の「遊んで食べてまた遊ぼう」、そして時間が流れていくっていう。子どもがそうやってお父さんとお母さんと、家族が楽しく暮らせたら一番良いですよね。家庭っていうのは本当はそうあるべきでしょう?そこに勉強も入ってくるだろうし、いろんなことが入ってくるだろうけど、基本的には、美味しく食べて、寝て、また起きたら楽しいことしようかっていう、そういう家庭だったらいいなと思って作りました。

Q4.新企業CMをご覧になった視聴者の感想として、「楽曲がとても良い(好き)」という反響が多く、矢野さんの楽曲がこのCMの魅力を倍増させているように思いますが、ご自身としてはどう思われますでしょうか?

そうですか?そうだったらすごく嬉しいです!たしか歌を入れている時にもうコニャラ親子のアニメーションを見ながら、(収録を)やってたので、すっかり自分としては子コニャラの気持ちで歌いました(笑)

Q5.(鈴木プロデューサー曰く、)矢野さんは大の猫好きとのことですが、
コニャラ親子は猫好きの矢野さんにとってどんな印象をお持ちでしょうか?

猫として王道の生活をしてるんじゃないかなと思いますね(笑)

(インタビュアー:鈴木プロデューサーは目つきが悪いところが良いと仰っていました。)

そうですね、猫自体見てると、たしかに子猫は無条件に可愛いですけど、でもそういう時期なんてほんの僅かだしね、すぐ独立した存在になって、そしてそのうちに非常にはっきりとした意思を持つ生き物になる。するとだいたいこういう顔になるんですよ。過度の甘さがなくていいんじゃないかな。

コニャラのぬいぐるみを見つめる矢野さん

Q6.今回の楽曲を親子でまたは子ども同士で歌うことがあると思います。歌う時のポイントについてアドバイスをお願いします。

「子コニャラ」って実は言いにくいんですよね、歌詞になった時に。そこを意図的に「子・コ」って発音すること、それから「僕のお母さんの名前はコニャラだから僕の名前は子コニャラ♪」ってあそこ全部ひとつづきなんですよ。で、息継ぎの部分が難しいので瞬時にパッとこう、ご自分の好きなタイミングで息継ぎをしていただいて、なるべくメロディ的にはひとつづきなので頑張って歌っていただきたいです。

「コニャラの歌」楽曲紹介

2012年CM挿入歌「コニャラの歌」について、
ご紹介致します。

スタジオジブリの作品と関わりの多い矢野顕子さん。
今回のCMでも曲と歌詞はもちろん、その歌声がアニメーションに絶妙にマッチし独特の世界観を生み出しています。
CMと共にこの楽曲も多くの人の耳に届き、長く愛されれば幸いです。

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鈴木 敏夫さんインタビュー

「コニャラの歌」篇について、作品に対するこだわりや、
子コニャラ登場のエピソードなどを詳しく聞いてみました。

日清製粉グループ企業CM 第2弾 「コニャラの歌」篇(2012年度公開)

Q1.新CM(今作)を制作する事が決まった時のお気持ちはいかがでしたでしょうか?

コニャラが好評だったという事でしょうから、もとの猫の絵を描いた僕としては嬉しかったですよね。(構成・作画を担当した)近藤勝也君も彼の娘さんが声(ナレーション)で出演していて、彼女(娘さん)も大好きなCMの第2弾を制作できると喜んでいました。

鈴木プロデューサー近影

Q2.コニャラの子ども(子コニャラ)が登場するという新CMのアイディアはどのような考えから生まれたものですか?

実は御社からの提案だったんです。映画でも今まで一度もパート2(続編)は制作したことがなくて、実際やりはじめたら難しかったんですよ。初めは、りんごや毛糸を出してみるとか色々と(演出を)試したんですが、どこかしっくりしない。小賢しいというか。そこへ「子猫を出して欲しい」と言われたんです。正直あまり乗り気はしなかったのですが、これがやってみたら上手くいって。2匹の猫を描くしんどさはありましたが、それによって道が開けました。だから御社からの提案は非常に素直な案で、みんながどこかで求めていた事なのかなって思いましたね。

Q3.このCM(作品)の根底にある考え方はなんでしょうか?

我が家には4匹の猫がいたんです。そのうちの1匹がゴローっていうんですけど、今年の正月に亡くなったんですよ。なんと19年の大往生。やっぱりそれだけ長く一緒に過ごしたので、家族や娘の友達とかみんな集まってお通夜をしましたね。実はそのゴローが亡くなった時期と、この作品が誕生した時期が重なってるんです。だからこのCMに込めた想いは、一種の供養だったのかもしれませんね。

Q4.今回のCMコンセプトは「絆・希望」ということですが、その想いは?

実際のところ制作にあたって、そういったことは考えてないんです。というのも、ものづくりをする中で抽象的なことを考えるのは無意味なんですよ。文章は「絆・希望」といった抽象的なことを表現するのにむいているんですが、映像っていうのは常に具体的でなければいけない。観ている人に同じように思ってもらうためには何をどのように表現すればいいかって。これは職業意識で常に思っていますね。

Q5.新CMには“コニャラ”の親子が登場しますが、ジブリの描く親子像に
特別のこだわりや特徴はありますか?

自分の話で恐縮なんですけど、最近孫が出来たんですよ。それで自分の子供が生まれた時のことを思い返したんですが、子供たちには1人で生きていける子になってほしいと強く思ったんです。子供の期間はやっぱり親と子の関係は大事だけど、ある期間が過ぎたら巣立たなきゃいけない。僕はそれが親子だと思っているんですよね。

Q6.出来上がった新CMをご覧になっての感想をお聞かせください。

正直なところ、自分も制作に関わっているので情緒的な感想っていうのはなかなか生まれないんです。でも、CMを見ていてコニャラと子コニャラがじゃれあう姿は気持ち良くなりますよね。だから、30秒あるいは15秒とはいえ、1本の作品になっているという事が嬉しかったです。おこがましいですが、ジブリらしさが出せたかなという気がしています。

Q7.前回同様、毛筆アニメーションならではの難しさがあったかと思いますが、
(コニャラ・子コニャラの)2匹を描く事など、工夫された点や苦労された点はどこでしょうか?

CM「コニャラの歌」篇のラストカット

今回の制作は実はとても時間がかかっているんです。たった30秒なんですが、勝也君がずっと1人で描いているので、確か2〜3ヵ月ぐらいかかったでしょうか。その中で一番こだわったのはコニャラが尻尾で子コニャラを温める最後のシーンですね。映像は文章と違って伝えたい事を感じてもらう為に具体的な表現が必要なんです。だから気まぐれな部分もあるコニャラだけれど、最後のシーンで根底には子供を愛する気持ちがあるという事を上手く表現できたと思っています。

Q8.新CMは、コニャラ親子の愛くるしい姿に、「コニャラの歌」が絶妙な癒しのスパイスになっていると思います。この曲の生まれたきっかけや楽曲を担当された(作詞作曲)矢野さんの想いなどがありましたら、教えてください。

制作が決まった時、曲は矢野さん以外に考えられないと思いました。彼女に話をしたら「やるやる」とふたつ返事で受けてくれましたね。実は、彼女は大の猫好きなんですよ。彼女からは唯一「コニャラは男か?女か?」と質問が来たんですが、困りましたね。考えていませんでしたから。だから「お好きなように」と返したんですが、あんまり男とか女とか決めないで、観る人によって違っていて良いと思っているんですよね。そうして出来た曲ですが、本当に素晴らしい。形容詞がなく、必要な事だけ言っている詞なんですよ。彼女も仕上がった作品を観て、とても喜んでくれました。

Q9.「ずっと一緒。」というシンプルながら力強いキャッチコピーがとても印象的です。その言葉に込められた想いを教えてください。

実はこのコピー、今までで初めての事なんですが、勝也君が案を出したんですよ。初めはもう少し長いものだったんですが、(前回から踏襲している)「未来へずっと」の語呂合わせにもなると考え「ずっと一緒。」と短くしたものに決定しました。こういうご時世で、みんながばらばらの時代ですから、1人で居るより誰かと一緒に居た方が良いっていうメッセージになるかなという気がしています。

Q10.お陰様で、“コニャラ”は弊社のオリジナルキャラクターとして大変ご好評いただいております。改めて、このキャラクター(コニャラ)の魅力は何だと思われますか?

決して可愛いだけじゃないところですかね。創作の秘密っていうのか、可愛さの中にちょっと憎たらしさを入れるんです。コニャラで言えばあの目。こいつは一体何を思っているんだろうって感じさせられる、そうした部分を入れる事でお客さんが見てくれるような自立したキャラクターになるんじゃないかと思うんですよね。

※2012年CM公開当時のインタビューを掲載しております。

2010年公開CM「ただいまの歌」篇 制作にあたってのエピソードです。

鈴木 敏夫さんインタビュー

コニャラの誕生秘話や、CMのBGM、コピーなど制作にまつわる話を
詳しく聞いてみました。

日清製粉グループ企業CM 第1弾 「ただいまの歌」篇(2010年度公開)

Q1.なぜ猫をキャラクターに使用したのですか?

実は宮崎駿監督も僕も犬好きなんです。でも、映画の中ではなぜか、猫を描くことが多い。たとえば、「魔女の宅急便」のジジ。この猫ジジは13歳のキキのもう1人の自分なんです。映画のラストで、ジジが突然話せなくなるのですが、それはキキがひとり立ちしたという意味です。あと、「耳をすませば」のムーンとか、「猫の恩返し」は、それこそ全編、猫だらけの作品だし(笑)。最新作の「借りぐらしのアリエッティ」でも猫が登場します。どうしてなんでしょうねえ(笑)。

Q2.BGMはこの動画のために作曲したものですか?

仕事でつきあいのある矢野顕子さんに相談したら、ちょうど吹き込んだばかりの曲が5〜6曲あるということで、まだミックスの終わっていない曲を聴かせてもらったんです。そしたら、「ただいまの歌」が気に入り、使わせもらうことになったんです。矢野顕子さんと森山良子さんがユニットを組み、矢野の「や」と森山の「もり」で「やもり」という名前でこの夏に、各地でコンサートをやるんだそうですぼくは知らなかったんですが、矢野さんは大の猫ファン。こういう偶然もあるんですねえ。CDは、7月に発売になります。

アトリエにて撮影

Q3.「未来へずっと」というメッセージから日清製粉グループの未来をどのように想像されますか?

目の前のことをこつこつ「一所懸命」にやり続ける。そうやって開ける未来もある。そう解釈しますねえ。日清製粉グループは小麦をひたすら挽いて小麦粉にしてきましたよね。一粒の麦なれど、続けていくのは人間なんだと思います。

Q4.日清製粉グループの百十周年は鈴木プロデューサーにとってどんなイメージですか?

信頼ということだと思います。

Q5.キャラクターの猫にどんな想いを込めて描かれましたか?

お気に入りの青いはんてんを着る。

いつごろだったか、毛筆で字を書くようになりました。そんな昔の話じゃありません。そのうち、絵を描きたくなり、最初に描いたのが猫の絵。それを宮さん(宮崎駿監督)が目ざとく見つけてくれて、「鈴木さんが描いた、これまでの絵の中で一番いい」と褒めてくれたんです。びっくりしましたねえ。だって、宮さんに褒めてもらおうと思って描いた訳じゃなかったし、まさか、褒めてくれるなんて。

キャラクター名ですか?日清さんで使うのだから、“コニャラ”はどうかと思いついたんです。日清さんは粉の会社、“粉”という言葉をいじると、“コニャラ”なんです(笑)。

かわいいだけの猫は描きたくなかったですねえ。たとえば、『吾輩は猫である』に登場する「癖のある猫」にしたかった。人に見られる猫じゃなく、かっこよくいえば、人間を見ている猫というのでしょうか。なんだか、かっこよすぎますかねえ(笑)。

Q6.「昔から、人と麦は仲良しだったんだよ。」というコピーは大変すばらしいと思いますが、この言葉が生まれたエピソードは?

あの言葉そのものは、「となりのトトロ」のパロディです。さつきとメイのふたりにお父さんが「昔、人と木は仲良しだったんだよ」という印象的なシーンがあるんですが、そこから作りました。

Q7.CM動画全体からどんなメッセージを伝えたいと思われましたか?

筆でアニメーションを描くというのは、ジブリでも初めての経験です。その昔、若き日の高畑勲監督が鳥獣戯画をやってみたいと夢を語っていたそうですが、ぼくにしても、短くてもいいのでやってみたかった。で、「崖の上のポニョ」で作画監督をやった近藤勝也君に話を持ちかけたら、受けてくれた。嬉しかったですねえ。だって、彼だって、普段は鉛筆で描いている。でも、うまく行かなかったら、鉛筆に戻るとか言いながら、挑戦してくれたんです。そしたら、宮さんが、のぞきに来て、勝也君にいろいろ注文を出すんです。こうしたらとか、ああしたらとか。いや、宮さんだって、筆でアニメーションを描くというのはやったことが無いので関心が深かったんだと思います。ついでにいいますが、例の麦わら帽子を被った猫というのは、宮崎監督のアイデアで、麦わら帽子を大きく描くのがみそだと言っていましたが、さすがだと思いました(笑)。

3月19日に行われた記者会見の場で、鈴木敏夫プロデューサーが色紙に描いたイラスト。

※2010年CM公開当時のインタビューを掲載しております。

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「おなかすいたねの歌」篇

設定方法

ウィンドウズ
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マッキントッシュ
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スマートフォン
保存・設定方法に関しては使用機種の説明書でご確認ください。

これまでの壁紙(コニャラの歌 篇/ただいまの歌 篇)

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