日清製粉グループの日清製粉株式会社(取締役社長:山田 貴夫)は、「第三回 日清製粉国際穀物科学シンポジウム」を本年8月5日(火)に開催します。
2019年、2022年に続き3回目の開催となる今回は、小麦粉の健康機能性、品質に影響を与える因子に関する基礎的研究、地球環境に配慮した小麦開発の取組みについてご講演いただくため、4名の講師が登壇します。
海外からは、ブルース・ハマカー博士(パデュー大学 教授)、ショーン・フィニー博士(米国農務省 西部小麦品質研究所 所長)、ビン・シャオ・フー博士(カナダ穀物委員会 穀物研究所 プログラムマネージャー)の3名を、国内からは、吉橋 忠博士(国際農林水産業研究センター プロジェクトリーダー)を講師としてお迎えします。また、当社つくば穀物科学研究所から、先生方のご講演内容と関係のある研究成果2題を報告します。さらに、講演会後には、来場者間の情報交換の場として、講師を交えた懇親会を実施する予定です。
当社は、小麦粉のトップメーカーとして、今後より一層、お客様と共に食文化創発を推進し、お客様のニーズに応える革新的なサービスと製品の開発に全力を尽くしていきます。3回目となった本シンポジウム開催が、その一助となればと考えています。
- 日時:2025年8月5日(火) 13:00~17:10
- 会場:赤坂インターシティコンファレンス the AIR
〒107-0052 東京都港区赤坂1-8-1 赤坂インターシティAIR 3F・4F(溜池山王駅、国会議事堂前駅直結) - テーマ:
講演- 「高食物繊維小麦の澱粉構造と脳腸相関」
ブルース・ハマカー博士(パデュー大学 教授) - 「極性脂質に焦点を当てた小麦粉品質向上に関する基礎研究」
ショーン・フィニー博士(米国農務省 西部小麦品質研究所 所長) - 「生地特性に関連したグルテニン-グリアジン相互作用―熱と干ばつの影響」
ビン・シャオ・フー博士(カナダ穀物委員会 穀物研究所 プログラムマネージャー) - 「作物による土壌の硝化抑制で地球環境にやさしい効率のよい食料生産を」
吉橋 忠博士(国際農林水産業研究センター プロジェクトリーダー)
- 「SS結合に着目したグルテンの微細構造の解析」 木澤 恵子
- 「生育環境温度が小麦粉の貯蔵タンパク質に及ぼす影響」 青野 志郎
- 「高食物繊維小麦の澱粉構造と脳腸相関」
ブルース・ハマカー博士(パデュー大学 教授)
パデュー大学内にあるウィスラー炭水化物研究所の所長。専門分野は、炭水化物と健康、澱粉・食物繊維の化学的構造とその機能解明であり、澱粉の消化性、食物繊維の発酵特性、脳腸相関などで研究成果を影響力の大きい専門誌に多数投稿している。
穀物科学分野における幅広い活躍、学会等への貢献に対して、Harald Perten Prize, International Association for Cereal Science and Technology; Morrill Award, Purdue University; Alsberg-French-Schoch Memorial Lectureship Award, AACC International; W. K. Kellogg International Food Security Award, Institute of Food Technologists; Harris Award for Excellence in Food Science and Technology, Ohio State Universityを始めとする数多くの受賞歴がある。
ショーン・フィニー博士(米国農務省 西部小麦品質研究所 所長)
澱粉、タンパク質といった小麦の主要成分のみならず、極性脂質、食物繊維等微量成分の有用性に関する研究を進めてきた。現在は、米国産小麦全般の品質評価、品質改善に関する米国における種々の取組みをリードしている。特に、日本の菓子作りを支えている小麦銘柄 Western White 構成品種の育成、生産に深く関与している。国際的な穀物科学の研究会である Cereals & Grains Association の運営委員を務めており、世界の穀物科学界を牽引しているリーダーの一人である。
ビン・シャオ・フー博士(カナダ穀物委員会 穀物研究所 プログラムマネージャー)
カナダ小麦の長年に亘る品質推移を把握しており、小麦の品質に関する研究の第一人者として知られている。毎年来日し、詳細な新麦情報を丁寧に説明することなどにより、実需者からの信頼が厚い。
穀物科学分野での活躍が評価され、Fellow, International Association for Cereal Science and Technology を受賞している。強力粉原料として重要な Canada Western Red Spring の構成品種の育種に尽力している。
吉橋 忠博士(国際農林水産業研究センター プロジェクトリーダー)
国際的な共同研究をベースに、イネ、トウモロコシ、小麦を中心に育種から系統評価、加工適性評価まで幅広い研究分野を担当している穀物科学分野のジェネラリスト。国際プロジェクトで開発した低窒素でも育つ環境に優しい小麦(BNI強化小麦)は、世界的な注目を集めている。この小麦の育成に関する研究論文が高く評価され、PNAS(米国科学アカデミー紀要)から最優秀論文賞 Cozzarelli Prize 2021 を受賞した。また、タイ王国の学生への教育指導が高く評価され、タイ王国カセサート大学感謝状が贈呈された。
当講演会の内容に関するお問い合わせ先
日清製粉株式会社 つくば穀物科学研究所
担当:早川・岩城
電話:029-865-1177
この件に関する報道関係者のお問い合わせ先
株式会社日清製粉グループ本社
総務本部 広報部 担当:城地・手塚
電話:03-5282-6650
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