安全・安心

消費者の皆様に「健康と信頼をお届けする」、それが日清製粉グループの願いです。
日清製粉グループでは、製品の品質保証は
食品企業の最も重要な責務と考えています。

日清製粉グループは1900年の創業以来、社会から信頼される会社を目指し、
「信を万事の本と為す」「時代への適合」を社是とし、
「健康で豊かな生活づくりに貢献する」ことを企業理念として企業活動を行ってきました。
さらに2002年に制定した「企業行動規範及び社員行動指針」のなかで、
「安心・安全で高品質な製品・サービスの開発と提供」を掲げ、関連法規などを遵守するとともに、
消費者の視点からの品質保証を第一とした品質保証体制を構築しています。

日清製粉グループ品質保証方針

「今、あなたが行っている仕事を、消費者の皆様にきちんと説明できますか」
を合言葉に、社員一人ひとりが、「消費者視点の品質保証」を実施していきます。

  1. 日清製粉グループの品質保証を
    「製造等の各段階における全ての事柄について
    安全であり、安心してもらえることを消費者に明確に説明できること」
    と定義します。
  2. 原材料の安全性確保から、開発、生産、販売、および流通、保管など
    消費者に届くまでのサプライチェーンにおいて、法令を遵守し、
    製商品の安全性を保証する体制を構築します。
  3. 常に消費者視点の品質保証を実施し、お客様に安心していただける、
    安全で高品質の製商品を安定的に提供します。
  4. 国際的なマネジメントシステム規格の認証を取得・運用することで、
    日清製粉グループの品質保証体制の継続的な強化を図ります。

日清製粉グループの品質保証体制

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独立した品質保証体制

品質保証をより効果的かつ組織的に行うため、生産部署から独立した品質保証部署が品質保証業務を統括しています。

品質保証部署の設置

日清製粉グループ本社と各事業会社の本社に、生産部署から独立した品質保証部署を設置しています。
グループ本社の品質保証部署は、品質保証担当執行役員の命を受け、グループ全体の品質保証業務を推進しています。
事業会社の品質保証部署は、品質保証担当取締役の命を受け、品質保証に関する活動方針の策定や生産工場の指導・監督を行っています。
生産部署から独立することで、製品安全を最優先する「消費者視点の品質保証」を一貫して実践しています。

日清製粉グループの品質保証体制

日清製粉グループの品質保証体制
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品質保証責任者制度

「安全」な製品を生産し、消費者の皆様に「安心」してお召し上がりいただくため、「消費者視点から品質を保証する」のが当社グループにおける品質保証の基本的な考え方です。その実践に向けて、各事業会社本社と各製造工場に、製造部門から独立した「品質保証責任者(QA)」を配置し、消費者視点での品質保証活動を実施しています。

品質保証責任者(QA)

品質保証責任者(QA)の責務と役割は、「判断任務」「報告義務」「教育活動」です。

  • 「判断任務」
    QAは「自分が消費者に明確に説明できるかどうか」の視点で、出荷製品の合否判定を行うとともに、生産・保管・流通のすべての段階において実施されている行為の白黒(是正の要不要)の判断を行います。
  • 「報告義務」
    QAは判断したことを事業場長及び本社の品質保証部長へ報告します。
  • 「教育活動」
    QAは各事業場で、品質保証体制維持とレベル向上のための教育活動を行います。
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原材料・製品・景品等の安全性の評価、審査

各事業会社では、専門知識を持つ担当者による「セイフティレビュー」を実施し、新規及び既存の原材料、製品、景品等の安全性を評価しています。また、グループ本社の「QE(Quality Exam.)センター」で安全性を審査しています。

セイフティレビュー

採用前の新規原材料・新製品・景品等は、各事業会社でセイフティレビューという審査にかけられます。専門知識を持つ技術者が集まり、法令、危害要因分析、ユニバーサルデザイン、環境配慮、表示等、幅広い項目で安全性を総合的に評価します。全評価項目で基準をクリアしなければ、新規原材料・新製品・景品として採用されません。
さらに製品上市後も、使用原料や生産工程で問題は発生していないか、製品安全や環境上の問題はないか、設計段階で求めていた品質が満たされているかなどについて確認するため、再度セイフティレビューを実施しています。

QEセンター

QEセンターは、各事業会社のセイフティレビューで承認された新規原材料・新製品・景品等の安全性を科学的根拠に基づき確認しています。最新の機器を用いて残留農薬、食品添加物、食中毒細菌、アレルゲン、遺伝子、放射性物質、異物鑑定等、幅広い分野の分析を実施し、採用・販売の可否を最終的に判断します。
また、QEセンターは、食品メーカーとして国内で初めて農薬分析におけるISO17025の認定を取得しました。その後、微生物検査、放射能測定においても認定を取得し、数少ない業界のエキスパートとして、精度の高い分析を実現しています。

QEセンター
QEセンター

原材料の確認

原材料については、採用前と調達開始後に安全性の確認を行っています。
採用前は以下の3ステップの確認を実施しています。

  1. セイフティレビュー前に、開発担当者や品質管理担当者が原材料調達先を訪問し、原材料が規格を満たしているかどうか確認します。
  2. 原材料からサンプルを抽出し、安全性の確認分析を行います。
  3. 原材料調達先より、調達する原材料が規格を満たしていることを証明する規格書もしくは保証書を入手します。
広大な小麦の生産地
広大な小麦の生産地

原材料の調達開始後は、年間計画に沿って原料のサンプリングを行い、製品安全に関するモニタリング検査を実施して、継続的に安全性の確認を行っています。原材料ごとの特性やリスクを考慮し、以下のような検査を行っています。

  • 残留農薬分析
    品目及び産地ごとに収穫時期の初めにサンプルを入手し、使用農薬や検疫所での農薬検査の結果や違反事例を参考に、分析農薬を決定します。
  • アレルゲン分析
    食物アレルギーを持つ方々への健康被害が発生しないよう、表示義務のある特定原材料について分析しています。
  • 食品添加物分析
    過去の違反事例等を参考に、分析添加物を決定します。特に、海外で使用が許可されているものの、日本では使用が禁止もしくは制限されている添加物を中心に分析を行っています。

このほかにも、微生物検査、異物検査、カビ毒分析、重金属分析等を実施し、安全性を確認しています。

表示内容の確認

容器包装には原材料・賞味期限等、安全や品質に関する情報を分かりやすく記載しています。表示については、食品表示法、景品表示法に加え、消費者が誤解しない内容かどうかを判断基準として作成しています。
表示については、各事業会社のセイフティレビュー会議での確認に加え、グループ本社のお客様相談室、法務部、知的財産部、品質保証部が、それぞれの立場・視点で内容が適正であるか確認し、その結果を事業会社にフィードバックしています。

4

トレーサビリティの確保

原材料受け入れから製造、保管、物流等の各段階で記録管理を行い、トレーサビリティを確保しています。

トレーサビリティ

使用原材料、製造、保管、物流等に関する各種データの記録管理を行うことで、トレーサビリティ(生産履歴管理)の確保に努めています。製品から原料を遡及するトレースバック、原料から製品を追跡するトレースフォワード、いずれも正確かつ短時間に行うことで「情報の信頼性」を確保しています。これにより、万が一事故が発生した際にも、迅速な原因究明や製品回収が可能となります。

5

フードディフェンス

製品への意図的な汚染に対する備えとして「日清製粉グループ・フードディフェンスガイドライン」を定め、グループ全体で一貫した製品安全の確保に取り組んでいます。

フードディフェンスガイドライン

下記の基本方針を掲げ、従業員や生産エリア、敷地(建物)・保管倉庫の管理基準を定めています。
①従業員が働きやすい職場環境の醸成に努め、教育や研修により従業員の防衛意識を高めます。
②敷地(建物)及び生産エリアの人員を把握し、トレースを可能にするために、入退場の管理を強化します。
③意図的な汚染に対する抑止力を高め、トレースを可能にするために、必要な場所にカメラを設置します。
ガイドラインに沿った運用が行われているかを定期的に自主点検で確認しています。
またガイドラインについては、社会の環境変化に応じて、内容を適宜見直しています。

入退場管理カメラ
入退場管理カメラ
ICタグとリーダー
ICタグとリーダー
静脈認証設備
静脈認証設備
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品質保証研修

すべての従業員を対象とする品質保証研修を実施し、従業員の製品安全意識の向上及び「消費者視点の品質保証」の理解・浸透・定着を図っています。

全従業員を対象とした研修の実施

食の安全性の確保に必要な従業員の品質保証に対する意識を高めるため、品質保証研修を毎年実施しています。国内外の事業会社の研究開発・生産・営業業務に携わる役員・社員が、一般的な衛生管理、当社グループの規範やルール、業界や行政の動向と関連規制の状況など、食品安全に関する幅広い知識を学んでいます。また、品質保証責任者向けの研修では、外部講師による製品安全に関する講演を、毎年実施しています。

品質保証研修(国内)
品質保証研修
(国内)
品質保証研修(海外)
品質保証研修
(海外)
(株)フーズデザイン 加藤光夫先生の講演
(株)フーズデザイン 加藤光夫先生の講演
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品質保証監査、製造環境モニタリング

すべての製造工場、倉庫を対象として「品質保証監査(Nisshin Quality Assurance Audit:NQ監査)」を実施し、品質保証の維持・向上を図っています。また、製造環境モニタリングにより、施設の衛生管理状況を確認しています。

品質保証監査(NQ監査)

品質保証担当役員に任命された監査員が、すべての製造工場、倉庫を対象として、食品安全マネジメント規格の要求事項、関連法規、グループ内外の事故事例、消費者視点などを取り入れた独自のチェックリストに基づく品質保証監査(NQ監査)を実施しています。監査では、表面化している問題の指摘だけでなく、潜在的な事故要因の発掘を行い、リスクの発見と早期の対応につなげています。

品質保証監査(NQ 監査)
品質保証監査(NQ 監査)

製造環境モニタリング

QEセンターでは当社グループ製品を製造する工場の衛生管理状況を、科学的なデータに基づき確認しています。落下菌、ふき取り、抜き取り製品等の微生物検査、製造ラインの清浄度確認(ATP検査)、汚染物質の化学分析等の結果を各事業会社にフィードバックすることで、製造環境の維持・改善を図っています。

生産工程内の確認
生産工程内の確認
コンベアのふき取り検査
コンベアのふき取り検査

第三者診断

利害関係のない審査機関から、工場の製品安全対策の診断を受けることで、当社グループが実施している品質保証監査(NQ監査)の適切性について確認しています。

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重要品質事故発生時の対応

重要な品質事故が発生した場合には、社員は速やかに経営トップまで報告を上げ、経営トップは直ちに重要品質事故対策本部を設置し、適切かつ速やかに対処しています。

コールセンター通報制度

火災、自然災害、事件、事故等、会社の経営に重要な影響を与える可能性のある異常事態や、社会的に報道される可能性のある各種の異常事態が発生した場合、社員はまずコールセンターに報告する義務があります。第一報は、コールセンターへの直接通報と、職制を通じた通報という複数ルートで連絡することになっていますが、製品の品質や安全に関わる事態では、品質保証ルートを加えた3本のルートでの連絡が義務付けられています。

コールセンター通報の仕組み

コールセンター通報の仕組み

重要品質事故対策本部

通報を受けた経営トップは事態の状況を考慮し、対策本部を設置するかどうか判断します。製品の安全や品質に関する重大案件の場合は、重要品質事故対策本部を立ち上げ、詳細な事実確認、製品回収の判断、原因調査、再発防止対策に速やかに取り組みます。

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お客様の声を活かす仕組み

お客様相談室に寄せられる製品へのご意見やご要望を、品質保証・開発・生産等のメンバーでレビューし、製品の改善や新製品の開発につなげています。

お客様相談室

家庭用製品についてのお問い合わせやご指摘への窓口として「お客様相談室」を設置し、お客様によりご満足・ご信頼いただけるよう努めています。
「お客様相談室」には年間約12,000件のお客様の声が寄せられますが、対応システム「CHORUS(コーラス)」を活用し、研究開発から生産、販売に至るすべての関係部署で情報共有し、迅速かつ的確なお客様対応を行うとともに、お客様の立場に立った製品づくりにつなげています。なお、よくいただくお問い合わせについては、日清フーズのウェブサイト「お問い合わせ」に商品カテゴリー別、目的別に作成されたQ&Aを掲載しています。

お客様相談室
お客様相談室

お客様の声を製品の改善に活用

お客様からのご指摘については、担当部署が現物確認、完了案件の振り返りを行い、常に状況を把握しています。
品質保証担当役員を中心に、広報部、お客様相談室、品質保証部、生産部門の責任者が集まり、直近1週間に発生した件数やご指摘事項の内容、調査報告に対してお客様がご不満を感じた案件について、「お客様の声検討会」で内容の確認・共有を行っています。
また、品質管理・品質保証・生産・商品開発の各部門担当者が出席し、発売後の製品について、お客様から寄せられたご指摘や貴重なご意見を参考に、製品・サービスの改善につなげる「品質改善会議」を毎月開催しています。
お客様のことを深く知り、情報の共有化を図ることで、迅速で誠意ある対応を、漏れなく行うことを心がけています。

お客様の声検討会
お客様の声検討会

CR(Consumer Relations)室の設置

消費者の意識、社会の潮流等を的確に見極め、グループとして備えるべき事項や対策を適時、指示する役割を担う組織として、2009年10月1日に経営直轄の部署「CR室」を設置しました。消費者庁やその他消費者行政に関する情報収集、消費者団体との情報交換を行い、グループ各社に展開しています。
また、消費者とのコミュニケーションとして、小中学校等への出張授業、行政機関の消費者イベントへの出展、消費者団体等を招いた工場見学会などを実施しています。
なお、当社グループはさまざまな製品を上市しており、関係する省庁、団体が多岐に渡っていることから、グループとしての対応の一元化を図るため、グループ本社、各事業会社に経営直轄のCR担当を設置しています。

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国際的なマネジメントシステムの活用

国際的なマネジメントシステムの認証を取得、維持することで、製品安全体制の継続的な改善及び強化を図っています。

食品安全マネジメントシステム、品質マネジメントシステムの活用

グローバルな事業展開を見据え、国際的なマネジメントシステムを活用することにより、品質保証体制の継続的な強化を図っています。品質マネジメントシステムであるISO9001、食品安全マネジメントシステムであるISO22000、FSSC22000、JFS-C、医療機器の品質マネジメントシステムであるISO13485等の認証を取得し、維持することで継続的な改善を行い、製品安全体制の強化につなげています。

当社グループの主なマネジメントシステム取得一覧