コエンザイムQ10の技術開発に関して
「2003年度大河内記念生産賞」受賞

日清製粉グループの日清ファルマ株式会社(社長:中村 勝)は、本年3月9日に、「2003年度大河内記念生産賞」を受賞いたしました。食品分野の大河内記念生産賞の受賞は、1968年以降35年ぶりの受賞となります。

弊社がコエンザイムQ10の発売を1974年に開始して以来、本年でちょうど30周年を迎えます。

受賞業績は、「コエンザイムQ10の工業生産とバイオアベイラビリティ向上技術の開発」で、今回の受賞理由は以下のとおりとなっております。

「コエンザイムQ10(CoQ10)はエネルギー産生と抗酸化作用を担うバイオファクターであり、この有用性に着目し1970年代に自然界の植物を由来とした大規模な精密精製技術等を開発し、世界に先がけて工業生産に成功しました。以来、国内に心不全薬及びその原料として供給するとともに、生産量の大半を海外に輸出してきました。以来、我が国は世界のCoQ10の供給センターとなっており、CoQ10の市場は海外でも大幅に拡大しています。また、国内でも、食品として使用可能となり市場が急成長中です。

こうした状況の中、CoQ10の更なる有用性拡大のために、生産技術とバイオアベイラビリティ向上技術を開発、生産面では、触媒瞬間添加法等の様々な技術革新に成功し、生産性の飛躍的な向上を実現しました。また、均一分散技術及びナノ粒子乳化液等を開発し、より少ない摂取量で吸収性を高めることに成功しました。」

以上のように、弊社は、世界に先駆けてCoQ10の製法を確立し、以来約30年におよびCoQ10に関するノウハウを蓄積して参りました。

今回は、こうしたパイオニアとしての技術開発の積み重ねを通じて、今後も安全で有用なCoQ10を広く普及させ、健康増進に多大な貢献を果たすものと期待され、「大河内記念生産賞」の受賞に至った次第です。

尚、授賞式は、本年3月9日、東京都千代田区の学士会館で開催されました。

*大河内記念生産賞とは…
財団法人大河内記念会(吉川弘之理事長)が、生産工学、高度生産方式などの研究によって得られた優れた発明又は考案に基づく産業上の顕著な業績をあげた研究者や企業に対して授与する賞で、昭和29年(1954年)からおこなっているもの。