(財)粉体工学情報センター
「第16回学術奨励賞」の受賞者を決定

(株)日清製粉グループ本社及び日清エンジニアリング(株)が、社会貢献の一環として支援している(財)粉体工学情報センター(理事長 渡邊陽寛)は、粉体工学分野における独創的研究、新規性研究の創出奨励を目的として制定した『学術奨励賞』の本年度受賞者に、大阪大学大学院 工学研究科 機械システム専攻の田中 敏嗣 氏を選出しました。

第16回(2004年度)受賞者

受賞者 田中 敏嗣 氏
(大阪大学大学院 工学研究科 機械システム専攻 教授)
受賞理由 固気二相流の計測と数値解析は粉粒体を扱う広い産業分野で求められています。受賞者は固気二相流の計測と粉粒体動力学の数値解析の分野で多くの業績を挙げ、光ファイバーを利用した粒子流動計測システムの開発、および、その管内固気二相流への応用により粒子流動の特徴を明らかにしています。特に粒子間衝突や粒子間の接触が粒子運動に対して支配的となる中濃度から高濃度の固気二相流の数値解析において、離散粒子モデルと数値流体力学をカップリングする新しい数値解析法を世界に先駆けて提案し、水平管内プラグ流動や流動層内流動の解析を行っています。候補者らの提案した手法は、流動層の分野においても大きなインパクトを与え、国際的に多くの研究者により用いられる手法となっています。受賞者は、このように粒子の係わる複雑現象の数値解析をはじめとして、粉体工学の新しい研究分野の開拓に今後も貢献するものと大いに期待がかけられています。
表彰日 平成16年8月29日(粉体工学情報センター設立記念日)
表彰式は別途吉日を選んで実施する予定です。
※学術奨励賞とは
「粉体工学情報センター 学術奨励賞」(通称:IP奨励賞)とは粉体工学分野における独創的研究、新規性研究の創出を目的とし、1989年(平成元年)に制定されました。粉体工学分野における学術の研究発展に著しく寄与している若手(45歳以下)の研究者を毎年選定し、2名以下を表彰しています。受賞者には賞状、及び副賞として100万円と記念メダルが贈呈されます。

【粉体工学情報センターの概要】

■名称: 粉体工学情報センター (英語名)
The Information Center of Particle Technology,Japan
理事長 渡邊陽寛((株)日清製粉グループ本社顧問、日清エンジニアリング(株)代表取締役社長)
■所在地: 東京都中央区日本橋小網町14-1 住生日本橋小網町ビル5階
TEL:03-5614-7157
■事業内容:
(1) 粉体工学会、日本エアロゾル学会及び日本粉体工業技術協会の個人会員及び企業会員への活動に 関する情報提供サービス
(2) 図書資料の保管と閲覧サービス
(3) 国内研究者の海外研究集会に派遣援助および海外研究者の招聘援助
(4) 東アジア粉体工学情報交換会議の開催など