粉体工学情報センター
「第17回IP学術奨励賞」の受賞者を決定

(株)日清製粉グループ本社及び日清エンジニアリング(株)が、社会貢献の一環として支援している粉体工学情報センター(理事長 渡邊陽寛)は、粉体工学分野における独創的研究、新規性研究の創出奨励を目的として制定した『粉体工学情報センター学術奨励賞』(通称:IP奨励賞)の本年度受賞者に、名古屋工業大学 セラミック基盤工学研究センターの藤 正督(まさよし)氏を選出しました。

【第17回(2005年度)受賞者】

受賞者 藤 正督 氏 (名古屋工業大学 セラミック基盤工学研究センター 助教授)
受賞理由 受賞者はこれまでに粉体が関わる界面科学の領域で多くの業績を挙げています。それらの業績を分類すると、(1)無機粉体の表面キャラクタリゼーションに関する研究、(2)粒子間付着力に関する研究、(3)無機粉体の濡れ分散性に関する研究、(4)表面改質を用いた無機粉体の機能化に関する研究の4つになり、何れも、粉体表面の分子レベルでの現象からマクロな物性や現象を説明したものです。例えば、マクロスケールでの濡れ性を、表面水酸基の分布状態、物理吸着水の構造から明らかとしています。また、付着特性を、粒子間水素結合、ナノメータオーダーでの表面ラフネスの粒子間力への寄与及び水分子の吸着量から明らかにしています。これらは全て、受賞者の独創的なアイデアによる粉体表面の評価法や表面設計法によって成し遂げられた成果です。粉体が関わる界面科学は、粉体工学と材料工学の境界領域でますます重要性が増してきています。受賞者は、以上のようにこの分野において重要な業績を挙げており、今後もますますの活躍が期待できます。
表彰日 平成17年8月29日(粉体工学情報センター設立記念日)表彰式は平成17年10月19日(水)粉体工学会 秋季研究発表会で行います。

※学術奨励賞とは
「粉体工学情報センター 学術奨励賞」(通称:IP奨励賞)とは、粉体工学分野における独創的研究、新規性研究の創出を目的とし、1989年(平成元年)に制定されました。同分野における学術の研究発展に著しく寄与している若手(45歳以下)の研究者の中から、毎年2名以下を選定し、表彰しています。受賞者には賞状、及び副賞として
100万円と記念メダルが贈呈されます。

【粉体工学情報センターの概要】

■名称:粉体工学情報センター (英語名)The Information Center of Particle Technology,Japan
理事長 渡邊陽寛((株)日清製粉グループ本社顧問、日清エンジニアリング(株)代表取締役社長)
■所在地:東京都中央区日本橋小網町14-1 住生日本橋小網町ビル5階
TEL: 03-5614-7157
■事業内容:粉体関連学会への学術支援
(1)研究助成
(2)IP学術奨励賞の贈呈
(3)NEPTISへの参画
(日清エンジニアリング(株)が主催するシンポジウム)