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  • 2009年10月16日 高周波熱プラズマによる高純度炭化物ナノ粒子の大量生産に成功豊富な商品ラインナップを提供

高周波熱プラズマによる高純度炭化物ナノ粒子の大量生産に成功
豊富な商品ラインナップを提供

日清製粉グループのプラント・機器メーカーである日清エンジニアリング株式会社(社長:山田 幸良)は、酸化物粉末を原料に使用した高周波熱プラズマによる高純度炭化物ナノ粒子の大量生産に成功し、商品ラインナップを拡充しました。

ナノ粒子の製法には、固相法、液相法、気相法がありますが、固相法では高純度の粉末を得ることが難しく、液相法では炭化物の製造はできない状況です。また、プラズマ等の高温中に原料を投入して蒸発させた後に急速に冷やすことでナノ粒子にする気相法でも、原料によって下記のような問題がありました。

(1) 金属アルコキシドはコストが高く、発火の危険性がある
(2) 金属粉末は常温常態で安定したものが限られており、収率が低い
(3) 反応ガスは引火性が極めて高い上に製造できるものは限られている
(4) 炭化物粉末は一般に融点・沸点が高いため、高温のプラズマを用いても収率が非常に低い

今回開発した炭化物ナノ粒子の製造法では、収率の向上を図り、製品の安定製造が可能となり、さらに発火の危険性を抑えることにより、安全性が向上しました。これにより当社では酸化物、金属、窒化物に加え、炭化物粉末も商品ラインナップに加えることが可能になりました。

<今回開発した炭化物ナノ粒子の製法>

原料に酸化物粉末を用いてアルコール液に分散させ、高周波熱プラズマ発生装置に供給しアルコール中の炭素と反応させることで、炭化物ナノ粒子を製造します。

【製造可能な炭化物】
炭化ケイ素(SiC)、炭化チタン(TiC)、炭化ジルコニウム(ZrC)、炭化タングステン(W2C)、炭化バナジウム(VCx)、炭化タンタル(TaC)等 粒径20nm程度


炭化チタン(TiC)(電子顕微鏡写真)