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2026.03.27 Fri

発酵性食物繊維の食べ合わせ術 ①(全2回)

善玉菌の力を引き出す!発酵性食物繊維の上手なとり方

「腸活」という言葉が一般的になり、「食物繊維は体に良い」ということが広く認識されるようになりましたが、食物繊維の中でも特に関心が高まっているのが「発酵性食物繊維」です。発酵性食物繊維とは何か?どのように食べると効果的なのか?今回は、発酵性食物繊維とその上手なとり方についてご紹介します。

「腸活」という言葉が一般的になり、「食物繊維は体に良い」ということが広く認識されるようになりましたが、食物繊維の中でも特に関心が高まっているのが「発酵性食物繊維」です。発酵性食物繊維とは何か?どのように食べると効果的なのか?今回は、発酵性食物繊維とその上手なとり方についてご紹介します。

発酵性食物繊維とは?

そもそも食物繊維は「人の消化酵素では分解できない成分」のことで、消化、吸収されずに大腸まで到達します。水に溶けるかどうかで「水溶性」と「不溶性」に分けることができますが、近年は、腸内で発酵しやすいかどうかで「発酵性」と「難発酵性」に大別する分類法が注目されており、前者を発酵性食物繊維といいます。発酵しやすいとは、腸内細菌が分解してエネルギー源として利用しやすい、つまりエサにしやすいということです。腸内細菌の中でも善玉菌と呼ばれる細菌のエサになると、酪酸や酢酸など「短鎖脂肪酸」という物質がつくられ、悪玉菌の増殖を抑えたり、腸のバリア機能を高めたり、血糖値の上昇を抑制するなど、全身にさまざまな効果をもたらすことが報告されています。

善玉菌の力を効果的に引き出す!「シンバイオティクス」って?

そんな発酵性食物繊維の性質を活かした考え方が「シンバイオティクス」です。「プロバイオティクス(=善玉菌そのもの)」「プレバイオティクス(=善玉菌のエサとなるもの)」をセットで摂取することで、それぞれ単独でとるよりも相乗効果が期待できるといわれています。

もう少し詳しく見ていきましょう。プロバイオティクスは、「十分量を摂取したときに宿主に有益な効果を与える生きた微生物」つまり善玉菌のことで、乳酸菌やビフィズス菌などがあります。善玉菌はもともと腸内にすんでいますが、食生活やストレスなどで腸内環境が乱れ減少することがあるため、食事で補給してあげるとそのバランスを保ちやすくなります。

プロバイオティクスを含む食品には、ヨーグルトやチーズ、納豆、キムチ、ぬか漬けなどの発酵食品があげられます。また、味噌やしょう油、塩麹などの調味料にも含まれています。

プレバイオティクスは、プロバイオティクスのエサとなるもののことで、難消化性オリゴ糖や、レジスタントスターチ、β-グルカンなどの発酵性食物繊維がそれにあたります。プロバイオティクスとプレバイオティクスを一緒に摂取すると、善玉菌はすぐにエサを得られ効率的に働くことができます。このような考え方を、シンバイオティクスといいます。

プレバイオティクスを含む食品には、穀物(大麦、全粒小麦など)、豆類(大豆、レンズ豆など)、野菜(ごぼう、玉ねぎなど)、いも類(さつまいも、じゃがいもなど)、海藻類(昆布、わかめなど)、果物(バナナ、りんごなど)があります。

シンバイオティクスを実践してみよう!

続いて、シンバイオティクスを毎日の生活の中に取り入れる簡単な方法をご紹介します。難しく考える必要はありません。コツは、まずプロバイオティクス(善玉菌を含むもの)を選び、そこにプレバイオティクス(善玉菌のエサとなるもの)をプラスすること。特別なものを用意しなくても、特別な調理法をしなくても、普段食べているものを組み合わせるだけで実践できるのがシンバイオティクスの嬉しいところです。

毎日の小さな積み重ねが大切

シンバイオティクスを生活に取り入れる上でのポイントは、一度にたくさんではなく、毎日継続すること。なぜなら、食品から摂取したプロバイオティクスは腸に長期的に定着することが難しく、数日程度で排出されるといわれているため、コンスタントにとり続ける必要があります。また、腸内細菌にはさまざまな種類があり、それぞれ働きが異なるため、多様性が保たれている方が腸内環境は安定します。そして、好みのエサもまたそれぞれ。多様な腸内細菌が元気に働けるよう、いろいろな組み合わせのシンバイオティクスを心がけるようにしましょう。

まずは善玉菌とそのエサという関係性を意識して、「これを一緒に食べたら善玉菌が喜ぶかも」「これとこれを組み合わせたら味も良さそうだ」などと想像しつつ、普段別々に食べているものを組み合わせたり、組み合わせを変えたり、楽しみながら始めてみてはいかがでしょうか。

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<監修>

青江誠一郎

大妻女子大学 教授/日本食物繊維学会 理事長