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その
「糖質制限ダイエット」
ここが落とし穴!

糖質や炭水化物をとることを、極端に制限するダイエット。耳にするようになりましたね。でもそこには実は、大きな落とし穴がありました。

「糖質制限ダイエット」って
効果あるの?!

ブームになっている「糖質制限ダイエット」。主食となるごはん・パン・麺類などの糖質をとらない、もしくはとる量を大きく減らす減量法です。実際、糖質はエネルギー源としてからだへの吸収が早いため、これを減らせば短時間でかなりの体重が落ちることになります。数値や外見などに出やすい減量法であることは確かです。しかし実は、大きな落とし穴があります。

ここで落ちている体重とは、実はからだから、本来減らしたかった体脂肪ではなく、水分が抜けているだけの状態。からだに糖質などを蓄えておこうとする際に必要だった水分が一緒に減っているため、落ちているようにみえるのですが、実際はからだに大きなリスクがあるのです。

糖質を制限すると
どんな影響が?

糖質はからだの中でいうエネルギー、つまり「燃料」の役割です。燃料がなければ火がつかず、糖質がなければ脂肪は燃えることができない状態。
結果、体脂肪が燃えず、本来のダイエットにつながらない、ということなのです。

また、糖質を極端に減らしてしまうことにより、疲れやすくなったり、集中力が欠けてしまったり、ひどくなるとめまいや頭痛など、慢性的な体調不良になってしまう場合もあります。

激しい運動や、病気の時には血糖値が極端に下がって意識を失う「低血糖発作」をおこすこともあり、大変危険です。そのうえ、糖質が少なくなると、からだは筋肉を分解して補おうとするため、そもそもの筋肉の量が減ってしまうリスクもあります。
痩せたい一心で糖質だけを制限してしまうことは、からだにダメージをともなってしまうこともあるのです。

主食はしっかりと。
食物繊維も意識して。

糖質制限中の食事では、どうしても必要なエネルギーをおかずで補いがちです。おかずが中心の食事になると、脂質をとる量が増え、肥満や糖尿病などにつながりやすくもなります。糖質を制限したうえで動物性のタンパク質や脂質を中心に食べた場合、心筋梗塞などの心血管系の病気や糖尿病が増えてしまうことも報告されています1)

主食はしっかりとってバランスよく食べることが大切なのですね。
ごはん・パン・麺類などの主食からは、「食物繊維」も多くとることができます。

腸内の「善玉菌」が増えてお通じがよくなったり、血糖値の上昇を抑えてくれたり。ダイエット中のからだにも必要な栄養素ですから、不足しないように気をつけたいところです。普段食べている、パンやパスタ、パンケーキなどに全粒粉を取り入れることで、さらに効率的に食物繊維をとることができるので、おすすめですよ。

  • 1)Ann intern Med.153(5):289-298(2010)

※以上の内容は製品による研究結果ではありません

女子栄養大学副学長

香川靖雄